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ニライの歌
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 地方小出版流通センター |
発売年月日 | 2006/04/01 |
JAN | 9784897420721 |
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ニライの歌
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「ニライの歌」金井喜久子。琉球新報社。2006年出版。 内容は、1978年に琉球新報文化面で連載されたもの。言ってみれば沖縄版「私の履歴書」とでもいうべきもの。 沖縄出身の音楽家・作曲家、金井喜久子さんの自伝。 1906年宮古島生まれ。宮古島ではもともとは琉球王朝的にそれなりの士...
「ニライの歌」金井喜久子。琉球新報社。2006年出版。 内容は、1978年に琉球新報文化面で連載されたもの。言ってみれば沖縄版「私の履歴書」とでもいうべきもの。 沖縄出身の音楽家・作曲家、金井喜久子さんの自伝。 1906年宮古島生まれ。宮古島ではもともとは琉球王朝的にそれなりの士族役人の家系で、代々の宮古人ではなく、祖父の代に那覇から来たらしい。 大まかもともとが音楽一家。父は色々事業をやったが浮き沈み。 那覇に歌手として成功した姉が居て、沖縄県立第一高等女学校に進学しているので、沖縄的には比較論で言えば貧しくはまったくなかったと思われる。この女学校が、後年「ひめゆり部隊」になる。 つまり、金井喜久子さんは「ひめゆり部隊」の先輩になる。 沖縄の民謡は、品が無く土俗で恥ずかしいものだ、と言われて、 その考え方への反発が、ドラマ的に言うと人生の指針となる。 そこから、非常に沖縄的な不思議な縁(兄の離婚した女性、つまりかつての義理姉の招きなど)で、東京の音楽学校を受験。 上野の東京音楽学校は落ちたが、中野の日本音楽学校に進学。 そこで無事に卒業して、無声映画館の歌い手などとして、ともあれ職業的音楽人になる。 ヤマトンチュ(非沖縄人。本土の人。大和の人)の夫と出会い結婚。夫は大まかに言うと高級サラリーマンになる。 一時小学校の音楽の先生を経て、20代半ばを過ぎてから上野の東京音楽学校に入学。作曲を学ぶ。 学生時代の思いとして、幼少期からピアノや楽理を学んでいて当たり前の当時の音楽学校の生徒たちの中では、 那覇で歌が好きだったレベルの自分が程度が低く、その中で奮闘努力した、という思いが描かれている。 やはり周囲も含めてそれなりに品が良かったのか、「沖縄人」という被差別感は全く描かれていない。 (だからと言って無かったのかというと、そんなことも無いと思うけれど) 以降、戦中の時代の中で「女性で」「沖縄人」というかなり特殊な立場で交響曲まで作曲する音楽家となる。 戦時下の沖縄への帰省。 そして、東京も空襲の時代。疎開。沖縄戦。終戦。 幸運なことに身内は亡くならず、夫もぎりぎり徴兵を免れ、夫は会社も仕事もあり、戦後徐々に音楽活動を再開。 戦前から一貫して「沖縄民謡を西洋音楽の枠組みに取り入れて普遍化する」という作業をライフワークに活動。 ハリウッド映画「八月十五夜の茶屋」の音楽や、「琉球の民謡」の採譜書籍化して出版文化賞受賞、沖縄民謡を標準語訳でレコード化してレコード大賞受賞など、「沖縄出身者」という枠組みで言うとかなり煌びやか履歴を誇る。 1972年の復帰のときは式典の音楽を手がけたりしている。 # 今現在の著名人で言うと、ジョン・カビラの親戚にあたる。 ということはつまり琉球王朝名家の川平家の血筋なので、それなりの生まれである。 弟子筋に山本直純。
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