新バイブル・ストーリーズ

R.パルバース(著者), 柴田元幸(著者)

• 販売会社／発売会社: 集英社
• 発売年月日: 2007/12/14
• JAN: 9784087734614

商品レビュー

2024/08/12

新バイブル・ストーリーズ

久方ぶりの更新になってしまいました。
欧米の人は小さい頃から聖書の話が耳タコ状態みたいで、あたりまえのように聖書に出てくる人物や引用が使われます。そんなこんなで一般常識として少しは聖書のことも知らないといけないというお勉強モードで読んでみました。
聖書に出てくる人や物語をコンパクトな寓話としてまとめた形になっています。
ヨブだとかヨシャだとか名前だけは知ってるけどどんなことをしたどんな人かをしらなかったのでお勉強にはなりましたが、物語としてはあまり楽しめるものではありませんでした。多分、物語に出てくる動物とかものとかに隠喩があって、それを知っているともっと深いお話なんだと思いますが、薄識の竹蔵にはとてもそこまで読み込むことはできませんでした。もともと竹蔵は天邪鬼なので、寓話自体にあまり感心したりできないのが原因かと。。。
一つだけちょっと琴線に触れたのは”よきサマリア人”です。なかなか名もないサマリア人のようにはできないですが、やはり心がけだけは持っていたいものです。知らない人は是非読んでみてください。
まだ、本棚に並びっぱなしの「小説聖書」もあるので、こちらも引っ張り出して、この本が忘却の河を渡る前に復習しなくては。。。

竹蔵

2018/06/09

著者は聖書ができるもっと前、民衆の伝承までおもいをはせ、聖書の物語を語りなおしている。その編集意図は、聖書の魅力的な人物の内なる動機をさぐることと、ぼくたちはどうやったら異なる人と、やさしく、敬意をもってつきあえるのかさぐること。ひとりひとりに向けた物語。それは宗教が宗教になるときのはたらき。

2015/04/11

聖書の物語を、聖書が誕生する以前に戻って語り直したもの。だから神様は出てこない。人間の物語になっている。「アダムとイブ」は蛇の視点で語られていたりする。で、気づく。何千年も前の人も、現代に生きるぼくらも何も変わらない。自分とは違う人に寛容になれない。認められない。そして争う。
「バベルの塔」「サムソンとデリラ」はお気に入りだ。