ドリームガール ハヤカワ・ノヴェルズ

ロバート・B.パーカー【著】, 加賀山卓朗【訳】

• 販売会社／発売会社: 早川書房
• 発売年月日: 2007/12/15
• JAN: 9784152088772

商品レビュー

2023/12/30

スペンサー・シリーズの34作目。

それはひどい。
もともと息子同然に少年から大人になるのを助けたカールと、
ニューヨークの高級売春クラブに送り出したエイプリルでは、
ずいぶんと扱いが違うなと不満に思っていたのに、
三度登場したエイプリルは幸せになれないだけでなく、
自殺してしまうとは。

ホークが何事もなく戻ってきて良かった。
ブーブー文句を言いながら（比喩的表現）、
ニューヨークでの張り込みを手伝っている。
ジョージア州で世話になったバーの用心棒テディが助っ人に呼ばれたが、
彼がゲイなことが今回の事件の鍵になっていた気がする。

カールは久しく登場していないが、
どこでどうしているのだろうか。

2010/08/22

　つらいなあ、というのが読み終わっての感想。

　エイプリルは３度目の登場になる。悲惨な状況におかれていた彼女に、口中娼婦の道を斡旋したのが最初の登場作品の結末だった。ある意味実に冷酷なラストで、あれこれと議論を巻き起こした作品だったし、僕自身もショッキングに感じていた。

　３度目の登場で、本当のラスト・シーンがやってたってことになるのだろうけど、結局こういう風になっていくしかなかったのだろうとは納得できる。つらいなあ、と思う。が、安易な解決にもっていかなかったところに、作者の良心を感じる。

　ずしっとした作品だった。

2008/04/09

ボストンの私立探偵スペンサー・シリーズ第３４作。「儀式」「海馬を馴らす」のエイプリル・カイルが三度登場。「ドリームガール」はイギリスでのタイトルのようですね。それにしてもこの結末。うーむ、と言った感じです。余談。松坂投手の相方ヴァリテックの名前が一瞬登場します。岡島と松坂の名前が出てくる日が来るのでしょうか？