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感情:人を動かしている適応プログラム コレクション認知科学9
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京大学出版会 |
発売年月日 | 2007/12/05 |
JAN | 9784130151597 |
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感情:人を動かしている適応プログラム
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■情けは人の為ならず 「今・ここ」に集中しようということは、様々な状況で言われる事なんだけど、本当に今・ここ「だけ」に集中してしまったら、ぶち切れて罵倒してしまうかもしれないし、どつきまわしてしまうかもしれない。やたら発情するかもしれない。だから「今・ここ」に集中しましょうとい...
■情けは人の為ならず 「今・ここ」に集中しようということは、様々な状況で言われる事なんだけど、本当に今・ここ「だけ」に集中してしまったら、ぶち切れて罵倒してしまうかもしれないし、どつきまわしてしまうかもしれない。やたら発情するかもしれない。だから「今・ここ」に集中しましょうというのは言葉のままの意味じゃない。 適応と進化という観点から感情を捉えるということで、通常の心理学とは一線を画する予感。出発点としてはユング『タイプ論』と同じ。 なぜ、そういう方法を採らないといけないのかという説明も冒頭にある。読んだらまた後日レポート。 自然環境は「今・ここ」での行動や状況が時間的空間的に広くは伝わらない(弱システム)。感情という行動システムはこれに適応している。 文明環境は強システムで、今ここの行動・状況が時間的空間的に広く影響し合っているので、広く目を配る必要があるのだが、感情は弱システムに適応しているので不具合が起こる事がある。 不安やパニックなど文明環境の中で「異常」と考えられている感情や行動は自然環境の中では愚行とは言えない。 →ポジティブシンキングやスピリチュアリティとは逆の立場。「ほんとうはみんな幸せになれるんです」は生理学的に見ると嘘、ということになる。 色んな感情の時間的推移を現象論的に述べているのが本書の特徴。他の感情についての論考では見た事がない。同時に、本書全体は仮説の山と見ていいものであるのに、純粋な考察から殆どの仮説が提出されているような書き方をしているのにいずれもが説得力があると言うことを考えると、これは壮大な職人芸と言っていいもので、従前の「心理学」で言えばユングに比するべきものである。誰にも真似が出来ないが挑戦を誘発することは古典となる書の必須条件である。どうやら本書を以て(広義の)心理学は新たな局面に入ったようだ。 本書はシリーズ復刊。復刊に際して現著者が補講や解題を加えている。戸田氏逝去翌年の2007年発行なので事実上遺作となっている。 ■帯「感情の持つ進化的な機能とは」 心というソフトウエアの働きを統一的に理解する 解題「感情システムと認知システム」を新規収録 ロングセラー「認知科学選書」を待望の新装版化 東京大学出版会 ■著者:戸田正直(とだまさなお) 1924生まれ、東大理学部、東大大学院終了(物理学専攻)、東大大学院修了(心理学専攻)、中京大学名誉教授。2006年9月逝去。 『認知科学入門』(共著、サイエンス社、1986) 『心を持った機械』(ダイヤモンド社、1987) ■目次 はしがき 1章 感情とアージ 1.1 感情の謎 1.2 野生環境と文明環境 1.3 ”怒り”の仕組み 1.4 感情の野生合理性 1.5 感情の研究法 2章 アージの働きの基本構造 2.1 ”恐れ”アージを起動させる「状況」とその評価 ─アージの働きの「起動相」 2.2 ”恐れ”アージの意思決定相 2.3 ”驚き”と”不安”、”喜び”と”悲しみ” 2.4 ”恐れ”アージの行動相 2.5 アージの事後評価相 2.6 アージ・システムの働きにおける遺伝と学習 3章 アージの働きの意思決定論模型 3.1 アージと意思決定 3.2 割り込み 3.3 日常生活のアージ理論 3.4 活動抵抗としてのコスト 4章 アージと社会 4.1 援助行動 4.2 野生環境における社会制度 4.3 文明化に伴う社会制度の変貌 5章 連合体、そしてムード 5.1 アージと連合体 5.1.1 自然連合体 5.1.2 恋アージ 5.1.3 その他の連合体関連アージ 5.2 ムード 5.3 認知アージ 補稿 効用と適応 / 高田洋一郎 1. サンクトペテルブルクのパラドックス 2. 残る疑問 3. フェラーの分析 4. 期待金額か期待効用か 5. 動物の採餌行動と効用関数 文献 解題 感情システムと認知システム / 戸田正直 解説 アージ理論と学習科学 / 三宅なほみ 人名索引 事項索引
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