リボルバー 光文社文庫

佐藤正午【著】

• 販売会社／発売会社: 光文社
• 発売年月日: 2007/12/05
• JAN: 9784334743512

商品レビュー

2020/07/09

何か意味深な感じの2人。 少年、それを追う元警察と同時に旅立つあたりこれは何かを察知したか、または物語の本筋が明らかになるか！ どう、絡んでいくねん！って、最後まで読んで「何も関係ないんかーい」って、結末。

2017/05/13

拳銃を拾ってしまったら...届けるのが普通でしょう。でも吉川少年は届けなかった。復讐するために。九州から北海道までの復讐劇かと思いきや、ライラックをプレゼントするために同じく九州から北海道へ奔走する蜂矢さん。同じ西海市から薄野へ同じ時に旅をし、同じ時に帰ってくる。そして繋がる。途中まではうまく入り込めず、読むのやめようかなと思っていたのにいつの間にか夢中で読んでました。読み進める中なんだか引っかかるものがあったのですが、あとがきまで読んだ時ようやくわかりました。携帯電話が出てこない。連絡や地図、行き方など今では携帯電話を使うのが当たり前。携帯使えばいいのに...無意識に引っかかってました。それもそのはず、単行本は1985年発行とあった。今は便利になったものですね。
h29.5.13

2013/03/13

佐藤正午の作品の空気感が好きだ。

一つの拳銃を巡る群像劇だが、クライマックスに向けて物語の収束に向かっていく時にも、決して上辺だけの熱っぽさで読者を煽ることもない。
絶妙なゆったりさを感じながら、それでいて心は、興奮というよりも高揚を覚えつつ、いつの間にか高いところに連れて行かれる感じ。

端から見れば決して大きな出来事では起こらないが（特定のキャラクターを除き）、物語の初めと終わりでは決定的に、何かが変わっているのだ。

80年代の時代背景が懐かしかった。