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沖縄を撃つ! 集英社新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2007/11/21 |
JAN | 9784087204155 |
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沖縄を撃つ!
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商品レビュー
2.8
8件のお客様レビュー
評価の難しい作品です。沖縄と沖縄県人をぶった斬っている割にはどこかしに「所詮、やまとぅんちゅの視点だから」という逃げ道を用意し、断定口調でありながらあくまでも個人的体験談の域から出ていないという面映ゆい内容です。だからといって、面白くないわけでもなく、特に「悲しき人買い」での無垢...
評価の難しい作品です。沖縄と沖縄県人をぶった斬っている割にはどこかしに「所詮、やまとぅんちゅの視点だから」という逃げ道を用意し、断定口調でありながらあくまでも個人的体験談の域から出ていないという面映ゆい内容です。だからといって、面白くないわけでもなく、特に「悲しき人買い」での無垢な少女を愛玩動物に例えて抱いた話は個人的体験からしか出てこない哀しい話で胸が痛みました。本書は2007年発行ですので、今から14年前・・沖縄では多くの本屋で「沖縄コーナー」が設置されていますが、本書だけは古本屋でしか見つけられませんでした。 作家・花村萬月が、日本人と沖縄人の共犯関係で出来上がった「癒しの島」幻想を徹底的に解体しながら、既存のイメージとはまったく違った沖縄の姿を克明に描き出す。日本人であることの加害者性を露悪的なまでに引き受けたその眼差しは、南の島を過剰に持ち上げたり、そこに逃避したりする日本人と、純朴な仮面を自ら進んで被ろうとする沖縄人に対しても、等しく冷淡であり、かつ挑発的である。二〇年以上にわたって沖縄取材を繰り広げてきた小説家による、もっとも苛烈で真摯な沖縄論。(本書PR)
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こんな過激な沖縄本がかつてあっただろうか。沖縄をこころから愛する芥川賞作家による沖縄紀行である。グルメもあれば、観光地もでてくる。けれど、そんなものはこの本をなるべく無難のものにしようとする筆者の隠れ蓑である。 彼は沖縄は普通の場所で、普通の人が住んでいることを強調する。そして、...
こんな過激な沖縄本がかつてあっただろうか。沖縄をこころから愛する芥川賞作家による沖縄紀行である。グルメもあれば、観光地もでてくる。けれど、そんなものはこの本をなるべく無難のものにしようとする筆者の隠れ蓑である。 彼は沖縄は普通の場所で、普通の人が住んでいることを強調する。そして、沖縄人はみんないい人だとか、沖縄には差別がないとか、沖縄をユートピア視するヤマト人を差別主義者だと糾弾する。 彼の主張は最後の「ヤマトをぶち殺せ!」という言葉に集約されている。沖縄人はヤマトによって「いい人」にされている。飼いならされている。民主主義で基地問題は解決しない。ヤマトを憎み、怒りを持続させよ。言葉ではなく情念でヤマトに本音をぶつけろ! 登場するのは、アメラジアン、売春婦、ホームレス…。抑圧され差別されている弱者への強い連携と共感をベースに、ヤマトや沖縄のインテリを糾弾している。 沖縄への見方が一変する、刺激的な本だ。
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「良心的」とされる大和の人びとが沖縄に見いだそうとする幻想を解体し、著者が体当たりで沖縄の実態に迫っていった記録ともいうべき本です。 「沖縄を撃つ!」と題された本書で、著者は沖縄に暮らす人びとへの批判的な言葉も率直に語ります。しかしそれは、これもまた大和の人びとの一部によく見ら...
「良心的」とされる大和の人びとが沖縄に見いだそうとする幻想を解体し、著者が体当たりで沖縄の実態に迫っていった記録ともいうべき本です。 「沖縄を撃つ!」と題された本書で、著者は沖縄に暮らす人びとへの批判的な言葉も率直に語ります。しかしそれは、これもまた大和の人びとの一部によく見られる、沖縄の地域エゴイズムに対する紋切り型の批判とははっきり異なっています。沖縄の人びとが目を背けてしまいがちな不都合な真実を、著者がみずからの舌と下半身に刻み付けていった実体験が記されています。 少し過剰に露悪的な振舞いをしているように感じてしまったのも事実ですが、ここまで降りてしまえば人間は皆同じだとでもいうような著者の率直なスタンスには敬意を表したいと思います。むろん、これは沖縄に固有の問題ではないので、著者の人間観に対する共感ということになるのですが。
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