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誰のための「教育再生」か 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2007/11/22 |
JAN | 9784004311034 |
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商品レビュー
3.1
8件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2007年刊行。藤田英典国際基督教大学教授を中心に、尾木直樹(尾木ママ)、佐藤学東大教授らが、短命だった安倍晋三政権の手になる教育基本法改正等(熟議が尽くされたと言えない点は著者らと同感)に対し批判的批評をするもの。短期間でまとめたためか、データによる説明が不十分。個人的に藤田教授は好感を持ってみているが、本書は各担当者の印象論を羅列させたに止まっているのは残念。ただし、愛国心を上から押し付けるような方法論はお節介も甚だしいと個人的には思っている。が、かかる学校教育の変化が生徒に大きな影響を持つかは疑問。 20世紀後半から、個人の情報取得の手段が多様化(塾の発展・テレビ等のメディア進歩)、生徒の公立学校教員に対するシニカルな目線などがあるためだ。愛国心といっても小学生に真の意味を理解させるのは難しいし、中高となるにつれ、学校の授業を絶対視する視線は減少していくと思えるからである(そもそも今の高校生が学校の授業を「真剣に」聞いているのだろうか。ここすら疑義がある。)。 なお、公権力の発動として、教師・学校が何らかの懲戒をすることを広く許容するなら、懲戒される側にも適正手続の制定と告知、告知・聴聞・弁明の機会保障は不可欠だろうが、そんなことが現実に運用可能だろうか?疑問なしとしない。
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2007年段階での改革案をとりあげつつ、藤田英典をはじめ教育学者達がその問題点等を指摘します。 個人思想がからむところもあるので全てに頷くことはできませんが、教育学をやる人なら読んでおいて損はないです
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中身は安倍晋三政権時代に趨勢を見せた教育再生会議の動きをはじめとする、学校選択性や全国統一学力テスト、教員免許更新制などの昨今の教育改革をめぐる是非について識者がいろいろと論じたもの。どの教育制度も学校現場を混乱させるだけでもはや疲弊しており、また国旗・国歌問題などが日本国憲法...
中身は安倍晋三政権時代に趨勢を見せた教育再生会議の動きをはじめとする、学校選択性や全国統一学力テスト、教員免許更新制などの昨今の教育改革をめぐる是非について識者がいろいろと論じたもの。どの教育制度も学校現場を混乱させるだけでもはや疲弊しており、また国旗・国歌問題などが日本国憲法の基本的人権に抵触するものだとして反対意見を表明し、昨今の教育改革に見る施策を直ちに改めるよう主張する。 さて、本書が世に出てから数年が経った。こういう提言タイプの本は、出版されてから数年経ってから読むのも悪くない。提言に対する賛成/反対意見はさておいて、筆者が描くビジョンや予想というものが、実際の現場や社会ではどのような現状になったのかとを比べながら読み進めていくと、当時の予想と現状との合致やズレが見え、現状の問題点や論点を考える上で参考になる。
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