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ジーンズの少年十字軍(下) 岩波少年文庫584
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ジーンズの少年十字軍(下) 岩波少年文庫584

テアベックマン【作】, 西村由美【訳】

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ジーンズの少年十字軍(下) 岩波少年文庫584

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2007/11/16
JAN 9784001145847

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商品レビュー

4.4

5件のお客様レビュー

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2024/09/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

少年十字軍の運命は、ドルフは20世紀に帰るのか? アルプスを超え、ジェノヴァに辿り着く少年十字軍。そこに待ち受けていた陰謀とは。それでもまだエルサレムを目指す子どもたちと、現れたアルミニウムの箱。 結局ドルフは20世紀に帰ることを選ぶ。学んだことは多いとはいえ、ドルフは20世紀の人間である。帰るチャンスが現れたとき、彼は20世紀を選んだ。全力を尽くして守ってきた子どもたちへの責任を果たして。 学生のレオナルドがフィボナッチだったとは。また少年十字軍は実際にあったことで、ケルンから出発した方は、物語の通り、ブリンディジに着いたところで送り返されるそうだ。ドルフがタイムトリップに成功して20世紀に帰り着いたところで物語が終わるので、彼がこの体験を大人たちにどのように語ったのかはわからない。13世紀の少年少女たちに自由と責任を味合わせて、それがともすれば従順を失わせて暴力につながることにも気付いて、そんなドルフが今後どうなるか気になる。

Posted by ブクログ

2022/03/18

久々に再読 一回目の感想―『王への手紙』『白い盾の少年騎士』のトンケ・ドラフトに続く、西村由美訳オランダ作品。オランダの作家ではミリアム・プレスラーがすごいと思っていたが、『王への手紙』(オランダで過去50年間に出された子どもの本の中から第一位に選ばれた)を読んでうなり、今度はこ...

久々に再読 一回目の感想―『王への手紙』『白い盾の少年騎士』のトンケ・ドラフトに続く、西村由美訳オランダ作品。オランダの作家ではミリアム・プレスラーがすごいと思っていたが、『王への手紙』(オランダで過去50年間に出された子どもの本の中から第一位に選ばれた)を読んでうなり、今度はこの『ジーンズの少年十字軍』だ。結局翻訳者の数によって紹介される作品数にかなりのアンバランスが生じる訳だが少ないだけに真に価値のあるものだけが提供されるという利点もあると思う。ただ受身で待っているだけとは言え、オランダは私の中では児童文学の宝の山のような存在だ。 20世紀からタイムスリップしていきなり13世紀の少年十字軍の子どもたちの群れの中に投げ込まれるという設定。こんな時私ならどうするだろう。彼はどんな気持ちだったのだろうと、歩きながら仕事をしながら物語をひきずって随分と考えた。よい物語にはそういう力がある。カバー絵はすばらしいが、欲を言えば挿絵もほしかった。 20081220 二回目ーこの時代の死に対する感じ方、人を殺すこと、生き物を殺して食べることなどすべてひっくるめてリアルに描いている。児童文学だからといって手加減していないので歴史小説としての重みを感じる。

Posted by ブクログ

2019/11/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今年、もっとも、ページをめくる手が止まらないのを感じた本。 同じ翻訳者のオランダ中世小説の王への手紙よりさらに自分に合っていたかも。 タイムトラベルもので、13世紀の少年十字軍と周辺の町を描く。 あっさり順応する様子にはビックリするけど、ごく普通の主人公と、ごく普通の子供たちが、一種の夢に動かされ、巨大な集団になったとき、どう動いていくかは誰にも制御できない空気があって、この先どうなるんだろう、とドキドキが止まらなかった。 行き場所のない大量の子供が長距離を移動する、それだけなのに、こんなにドラマが詰まっている。 とにかく子供が死にまくる。 でもいちいち止まっていない中世人。 ドライ。 まあ、生きる中にたくさん死があった時代なんだろうね。 今時のタイムトラベルものだと、主人公が現代の知識や科学で一挙ヒーローに、という展開が多いけど、この主人公はもっと地道にやっていて、そこも面白かった。 なにより、子供の集団、というものが、ひとつの魔物だという事実が無理なく描かれている。 無知で残虐で、純粋で宗教的な憧れを持っている子供の集団というのは、それぞれ悪知恵を持つ大人の集団より不気味なものだ。 少年十字軍の宗教的リーダーである、ニコラースを主人公サイドにしない作り方が面白い。 ラストはあっさりしていて、ちょっとびっくり。 15歳のドルフ。 大人から見れば少年だけど、子供たちのなかにいれば、十分リーダーだろうね。 最後に個々の人物について自分用のメモ。 タデウス修道士、もっとウラがあるのかと疑っていてごめん。小児性愛とかじゃないのね。。。 ペーター、賢いけどどこか抜け目なく怖い。最後に造反とかするのかと思った。ごめん。 マリーケ、かわいい以外はあんまり魅力がわからなかったごめん。モテモテ少女。 カロルス、イケメン王子の突然の死にびっくり。しかもずっと、カルロスだと思ってた。ごめん。 レオナルド。 クールなイケメン。 初っ端から全ての対応がクールで、読者の心と十字軍の子供の心をがっちり掴む。 棍棒で熊を撃退させる男。無双すぎる。頭脳だけじゃないフィボナッチ数列。 飛び抜けて作者に愛されてたっぽいキャラ。 たまに出てくる、レオナルドを表す、学生は、という書き方が可愛いです。 あっさりマリーケをもらっていく(つもりでいる)ラテン野郎でした。ヒューヒュー。

Posted by ブクログ

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