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越境の声
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3件のお客様レビュー
更なる読書フィールドへ誘われた。国語の授業で文学評論の方法を習えていたらと思う。時代ごとに作家の名前を並べて覚えたり、作品から心情を読み取る練習をしたり、それだけでは意味がない。時代背景、歴史、他文化との比較。言語とは何か。文学を学ぶ意味は何か。そこから出発しなければ、「本を読む...
更なる読書フィールドへ誘われた。国語の授業で文学評論の方法を習えていたらと思う。時代ごとに作家の名前を並べて覚えたり、作品から心情を読み取る練習をしたり、それだけでは意味がない。時代背景、歴史、他文化との比較。言語とは何か。文学を学ぶ意味は何か。そこから出発しなければ、「本を読む」「言葉を学ぶ」真の意味を伝えられないと思う。
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我々がいかに「一国」の視点(日本国、日本人、日本語母語者)に依ってものを考えているかを痛感。 特に言葉と文化で一つの領域に固まって生きていることが、こんなに自然で支配的なんだと。良くも悪くもコスモポリタン、マルチカルチャリズム(多文化主義)を徹底して理念通り実践することの困難さも...
我々がいかに「一国」の視点(日本国、日本人、日本語母語者)に依ってものを考えているかを痛感。 特に言葉と文化で一つの領域に固まって生きていることが、こんなに自然で支配的なんだと。良くも悪くもコスモポリタン、マルチカルチャリズム(多文化主義)を徹底して理念通り実践することの困難さも。 ただ著者のように(多和田葉子さんも?)、「言葉と文化」の領域を越境(※)して渡ってきた人物が、こうしてきちんと評価を得て生活されていることに、人類の新しい枠組み(『国家』・『国民』感を超えたもの)を提示されているようにも感じる。 (※ 西洋白色人種からアジア黄色人種文化への越境という自体そのものが、まずは衝撃の一つだったが) 本そのものは著者のエッセイ、対談集。ただ文学の世界にとどまらない、人間の暮らしていく集団(カテゴリー)を考える上で示唆に富む一冊かと。
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青木保、大江健三郎、多和田葉子らとの対話を軸に、西洋出身者として初めての現代日本文学作家である著者が、自らの体験を振り返りながら、「越境」によって切り拓かれる文学の最先端を縦横に語る。
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