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季刊・本とコンピュータ 4 '98 春号
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | トランスアート |
発売年月日 | 1998/04/10 |
JAN | 9784924956544 |
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季刊・本とコンピュータ 4 '98 春号
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2010 10/15、一部読了。 先日、北海道大学で行われた国立大学図書館協会北海道地区協会セミナー(http://d.hatena.ne.jp/min2-fly/20101013/1286951647)での、尾城孝一さんのご講演でオマージュされていたカレン・ハンターの『私を眠ら...
2010 10/15、一部読了。 先日、北海道大学で行われた国立大学図書館協会北海道地区協会セミナー(http://d.hatena.ne.jp/min2-fly/20101013/1286951647)での、尾城孝一さんのご講演でオマージュされていたカレン・ハンターの『私を眠らせない12の難問:電子学術誌をビジネスにするには』が気になって、そこだけ読んだ。 邦訳が1998年、原文は1997年の記事と10年以上も前のもので、今やSciVerseに組み込まれることになったScienceDirectが出たばかりの頃に書かれた話でありながら、今なおあり続けている、あるいは今こそ顕在化している課題が多いようにも感じた。 それだけ難問であるということか。 もっとも、手も足も出ない難問、という感じではなく、解決に向けて徐々にではあっても歩み続けている課題であるようにも感じる。 12の難問の中身とそれらに対する感想等は以下の通り。 「1.インフラの整備をどうするか」 電子ジャーナルについてはかなりの部分解決済みと思うが、電子書籍に関連して再燃している気がする。ワンソース・マルチユースの話などまさに。逆に言えば今の電子書籍の話が学術誌における電子ジャーナルの話と切断されてしまっている? ただ、「750ギガバイト」が大容量を表す語であったところはやはり隔世の感。そういや当時、自分が持っていたPCのHDDは6GBだったな。 「2.『情報キオスク』か『電子図書館』か」 これは大手誌はある程度まとまってきていると思うが、中小の出版社や学会誌等では続いているし、プラットフォームが分散しているという点では大手についてもなお課題であるかも。他社の雑誌も扱おうというSciVerseがこれに対するアプローチ、と考えればやはり顕在する問題か。あと、これも電子書籍でも大きな問題になっている。 もう一つ、「索引づけや検索の作業を・・・検索エンジンを使うことと同一視してしまう新たな世代を、現に私たちがつくりだしているのではないか」という疑問はまさにその通りになったな、と思う。まあ自分がその世代に該当するわけだが。 「3.リンク作成のむずかしさ」 これはCrossRefの登場など、電子ジャーナルでは解決しつつある内容にも思うが、手間暇が必要なこととそこが出版社の重要な役割になった、という点は確かに。 「4.ユーザーのためか、購入者のためか」 現在なお問題。というかビッグ・ディールでさらに問題が大きくなっているというか。これ(利用者=研究者・学生と購入者=図書館、が違う)は大学図書館では容易に解決できない問題なのだろうな、と思う。 「5.共同利用も楽じゃない」 これは目下IPアドレスで制限、ということで解決かなあ。 そのせいで契約規模が大きくならざるを得ない、という面もあるが。 「6.もし図書館間の相互貸借を認めてしまうと・・・」 少なくとも日本では電子版の相互貸借利用はなお課題であると思うが、海外では電子ファイル使っている例も見聞きするし、このあたりどうなんだろう? 「7.価格設定をどうするか」 一時はビッグ・ディールで解決したようにも思ったが、尾城さんの講演の主旨はそれが崩壊しつつあるということでもあり、目下再燃中。 「8.購読制か、従量制か」 これもビッグ・ディール=大規模購読制でFAかと思ったら、維持できなくなって再びPPVの話が出る等再燃中。 こうしてみると一度は答えが出たかに思ってもビジネスモデルが維持できなくなりつつある部分もあるのかな? 「9.電子と紙の並行出版は可能か」 これは徐々に電子メイン、紙は保存用・・・という方向になりつつあるのかな? 「10.過去のファイルへのアクセスは?」 最近良く話題にもなるバックファイルへのアクセス。 とりあえず購読分はバックファイルも永続保証というか、バックファイルは買い切り制、カレントも過去分はOKという扱いに落ち着きつつあるのかな。 「11.ファイルの長期的な保管をどうするか」 取組は多々あるが今なおばりばり継続中の課題。 ダークアーカイブ化するのにも最近はだいぶ理解が出てきたようにも・・・いや、錯覚か? 「12.資金の調達はどうする?」 どうしよう、ね?(苦笑 目下は購読料増額で図書館からある程度巻きあげつつ、出版社が負担・・・という感じだけど、いずれもたなくなりそうな気もする。 ・・・あらためて見ると全然解決していないな・・・カレンさんはこの10数年、ちゃんと眠れているんだろうか・・・
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