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魔窟・大観園の解剖
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 原書房 |
発売年月日 | 1982/07/01 |
JAN | 9784562012572 |
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魔窟・大観園の解剖
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たまたま先日、家にあるのに見ていなかったDVD『赤いコーリャン』(1987年)を見ました。 1920年代末の中国山東省で、貧しく厳しい生活の中で、恋と欲望と闘いに生きた人たちを描いた、監督はあの名匠と謳われるチャン・イーモウで、主演女優は山口百恵に似ているといわれたコン・リーで...
たまたま先日、家にあるのに見ていなかったDVD『赤いコーリャン』(1987年)を見ました。 1920年代末の中国山東省で、貧しく厳しい生活の中で、恋と欲望と闘いに生きた人たちを描いた、監督はあの名匠と謳われるチャン・イーモウで、主演女優は山口百恵に似ているといわれたコン・リーで、この映画がたしか両人にとって俳優・監督の両方のデビュー作でした。そして、これがベルリン国際映画祭金熊賞を受賞。二人は華々しいスタートを切ったという訳です。 去年の北京オリンピック開会式の映像を見てから、このデビュー作品を見た間抜けな私ですが、もう完全にチャン・イーモウの映像美の虜になりそうな気がします。 映画のことはさて置こうと思いますが、でもこの中に、村に突然日本軍が現れて、地元の動物の皮をはぐ名人に、盗賊だけれど見知った人の皮を、生きたままはぐように命令するシーンが出て来ます。いくらなんでもそれは出来ないと拒否すると、今度は弟子にその拒否した名人の生皮をはがさせます。その事件によって村人は決起しますが、皆撃退され殺戮されるという物語の結末なのですが、見終わってすぐさま猛スピードでこの本を想起しました。 この本は、たしか平岡正明の初期の名作であるばかりか、日本の侵略戦争研究に一石を投じた『日本人は中国で何をしたか』(1972年)の中で言及されていたので、参考文献として是が非でも読まなければいけない本として血眼になって古書店を探して入手しましたが、中学生の間はダメと、父により2,3年読むのを禁止されていました。 後年聞いたところによると、年若くして人間に絶望してもいけないから、と考えたといいます。 父が懸念したその内容とは・・・・・・ 本を開くと、まず最初の16頁に亘ってモノクロの写真がおどろおどろしく載っています。1頁目は、「大観園の南正門入り口」富錦街、と題して、続いて「大観園のもつ因襲は結局やる丈にことは何んだって完全にやってのけるであらう。洞門の光線は罪悪を芽生え育くむに適富した陰欝さだ。一旦此處へ足を入れたら最後、決して這ひ出せるやうな泥沼ぢやない」と説明文がつけられていて、写真は料理店とも宿泊施設とも見える建物の前に14、5人の人々がたむろする姿が映し出されていますが、軍服なのか中国服なのか定かでなく、真ん中あたりの男女3人が帽子をかぶっているのが良く分かります。 2頁目は、「大観園中央の階段」として、「この階段の下には全裸の死體が放棄せられてある。その前で淫賣婦が通行人を捕へてゐる。今日はまだ早いので人が雜沓してゐない。階上・階下は木賃宿とモヒ密賣屋と、賣ト者との家である。」とあり、写真は真ん中に上り階段が写り、一番上に、太平機、という文字が見えます。この頁ですでにピンと来ますね、この本の主人公である大観園がどういう存在なのか。 ・・・・・この稿 まだ続きます・・・・・
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