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美の猟犬 安宅コレクション余聞
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日本経済新聞出版社 |
発売年月日 | 2007/10/20 |
JAN | 9784532124137 |
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商品レビュー
3.7
3件のお客様レビュー
つくづく忖度って悪い言葉じゃなかったよなあと思う。 芸大出でしっかりした知識が身についているとはいえこんなロマン溢れる会社員人生があるのか。 悪化していくばかりの業績の法人で作者がどのような心持ちでいたのか下世話ながら気になる。 社員の恋人を審美する話、歌舞伎やコンサートの野...
つくづく忖度って悪い言葉じゃなかったよなあと思う。 芸大出でしっかりした知識が身についているとはいえこんなロマン溢れる会社員人生があるのか。 悪化していくばかりの業績の法人で作者がどのような心持ちでいたのか下世話ながら気になる。 社員の恋人を審美する話、歌舞伎やコンサートの野次の話を読むにつけ安宅さん本人はあまり関わりたい人ではない 手放したくないって人にも執拗に食い下がって譲ってもらっといて「コレクションは誰が持っても同じ」は強がりにしか思えない
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泉屋博古館東京で[安宅コレクション名品選101]が開催されているので読んでみた。展示品の多くについての言及があるので参考になった。 安宅英一という人の姿や考え方を知るにも重要な内容。 (昨日実際に)観てやはり、このコレクションの素晴らしさ、凄さを実感した。この本などを予習として...
泉屋博古館東京で[安宅コレクション名品選101]が開催されているので読んでみた。展示品の多くについての言及があるので参考になった。 安宅英一という人の姿や考え方を知るにも重要な内容。 (昨日実際に)観てやはり、このコレクションの素晴らしさ、凄さを実感した。この本などを予習として読んでおくことは大いに参考になる。 過去この図録も読んで、再訪したい。
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大阪市立東洋陶磁器美術館は私の中では随一の名美術館。存在を知ったのはたぶんNHKの日曜美術館がきっかけ。国宝が2点、重文が12点もあるという話、安宅英一に仕えた館長の話に強く興味を引かれた。実際に館を訪れたのは夏の暑い盛り。開館より早く着きすぎてしばらく外で待ってた。中に入ると外...
大阪市立東洋陶磁器美術館は私の中では随一の名美術館。存在を知ったのはたぶんNHKの日曜美術館がきっかけ。国宝が2点、重文が12点もあるという話、安宅英一に仕えた館長の話に強く興味を引かれた。実際に館を訪れたのは夏の暑い盛り。開館より早く着きすぎてしばらく外で待ってた。中に入ると外の熱気が嘘のように空気が変わり、凛とした中に静かにたたずむ白磁や青磁。伊万里などにぎやかで華やかな絵付けの器が好きなほうなのだが、ここのコレクションをきっかけに青磁白磁の美しさに魅了されるようになったと思う。朝鮮陶磁器を世に知らしめた浅川伯教・巧兄弟の存在を知ったのもこのとき。韓国を植民地としていた時代に、朝鮮の文化をリスペクトしていた、すごい人がいたんだなーと思っていたく感心し、忘れられない2人になった。そんな大切な館です。 番組を見たときに安宅英一に興味を持ち、ずっとメモだけしておいたのがこの本。ようやく読みました。なんでこんなに放っておいたか、私の中の館のイメージが壊れそうで、あまり安宅氏自身の生々しい話や、会社の話を知りたくなかったのかもしれない。内容は日経臭(私の履歴書的な)が強く、美の裏にお金や地位や名誉や様々なものが蠢いていることが何となく伝わってきて、ちょっとへきえきしたが、一方でそういうものが、安宅氏はじめとするコレクターや古美術商というものの性なのだということも伝わってきて不気味さも感じる。作品解説は秀逸。 安宅産業がつぶれた話は昭和の大きな事件だったようで、今後少し調べてみたいが、会社の金で美術品を買いあさることが確かに「身上をつぶした」ことになったかもしれないけれど、一方で今はそういうメセナとかノブレスオブリージュみたいなことはできずに、かならず「メリット」や「リターン」が求められる時代になってしまって、そのせいで会社も私たち人間自身もちまちませこせこした考えになってるんじゃないかなと思わずにはいられなかった。
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