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日本の色 朝日選書139
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 朝日新聞社 |
発売年月日 | 1979/07/10 |
JAN | 9784022592392 |
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日本の色
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猩々緋(しょうじょうひ)、花浅葱(はなあさぎ)、薄雲鼠(うすくもねず) 日本の色のネーミングセンスが昔から好きで、日本文化が、本来無数にある色をどのように分類し、名付け、利用したのかを知りたくて本書を手に取った。 内容としては、日本の色について、有識者たちがそれぞれの思いを語...
猩々緋(しょうじょうひ)、花浅葱(はなあさぎ)、薄雲鼠(うすくもねず) 日本の色のネーミングセンスが昔から好きで、日本文化が、本来無数にある色をどのように分類し、名付け、利用したのかを知りたくて本書を手に取った。 内容としては、日本の色について、有識者たちがそれぞれの思いを語り合う座談会の記録や、彼らが書いた短いエッセイのような文章が収録されている。興味深いテーマであるにもかかわらず、個々の意見が散漫に書かれている印象が拭えず、もう少し体系的に説明されているとよかったと思う。一方で、日本の色彩感覚が自然風土や思想に根ざし、融合して生まれたものであることが本書を通じて理解でき、知りたかったことの一部が語られていた点はよかった。 印象的だったのは、「色は移ろうもの」という考え方だ。確かに、人が染めた色は時間とともに褪せ、光の当たり具合によっても見え方が変わる。昔の人々が持っていた色の認識は、現代のようにRGBの数値で表せる絶対的なものではなく、もっと流動的だったのではないかと感じる。 そもそも、「色」とは特定の波長の光を脳が色として変換し認識しているものであり、物理的な実体があるわけではない。色に限らず、こうした認識の中だけに存在するものに意味や嗜好を見出し、それを文化の一部としていることは、何だか趣があるなと思う。
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エッソ・スタンダード石油株式会社のPR誌である『Energy』の特集をまとめた本です。 巻頭には、安東次男、川村二郎、高階秀爾、水尾比呂志、山本健吉、大岡信の座談会「日本の伝統文化と色」が収められています。日本の文学を中心に、ときに芸術や思想史にも立ち入りつつ、日本における「色...
エッソ・スタンダード石油株式会社のPR誌である『Energy』の特集をまとめた本です。 巻頭には、安東次男、川村二郎、高階秀爾、水尾比呂志、山本健吉、大岡信の座談会「日本の伝統文化と色」が収められています。日本の文学を中心に、ときに芸術や思想史にも立ち入りつつ、日本における「色」のとらえかたについてそれぞれの論者の見方が提示されています。とくに「色」と「匂い」との関係についての指摘や、「移ろい」の時間性に着目しながら日本における「色」の理解の特質が指摘されているところは、興味深く感じました。 つづいて、「色と文芸・芸能」「色の文化史」「世界の色と日本の色」という3つのテーマにそくして、18人の論者による論考と、磯崎新・大岡信の対談が収録されています。小説家の中井英夫やサブカルチャーにもくわしい評論家の草森紳一、エッセイストの森本哲郎らも寄稿しており、ヴァラエティに富んだ執筆者のラインナップとなっているのですが、気ままなエッセイのような内容のものも多く、やや期待はずれでした。 巻末には、岡村吉右衛門の「日本の色名―素材色彩学ノート」が収められています。ただし、雑誌特集号に掲載されていた前田千寸の『日本色彩文化史』(岩波書店)からの抜粋は割愛されてしまっています。前田の著作は、このテーマにかんする記念碑的な業績といえるものだと思いますが、現在にいたっても簡単には入手できる状態になっていないのが惜しまれます。
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巻頭の座談会「日本の伝統文化と色」、大野晋「日本語の色名の起源について」のみ読む。 巻頭の座談会はセンセイたちが若干無邪気に日本の色を語りあう内容。みなさんおいくつくらいだったんだろう。1979年当時(この本の初版)の研究者たちを取り巻く空気が想像でき、その意味でもいろいろ面白...
巻頭の座談会「日本の伝統文化と色」、大野晋「日本語の色名の起源について」のみ読む。 巻頭の座談会はセンセイたちが若干無邪気に日本の色を語りあう内容。みなさんおいくつくらいだったんだろう。1979年当時(この本の初版)の研究者たちを取り巻く空気が想像でき、その意味でもいろいろ面白かった。
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