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タルチュフ 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 1997/03/17 |
JAN | 9784003251225 |
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商品レビュー
3.1
9件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
金満家のオルゴンは、自称没落貴族のタルチュフを信頼し、家政全般を任せ、娘と結婚させようとする。しかし、タルチュフは敬虔で信心深い性格を装うが、実際はオルゴンをたぶらかし、財産の横取りを企んでいた。 ルイ14世時代の社会を痛烈に風刺した喜劇で、モリエールは(1622-1673)は典型的な偽善者の偶像を浮かび上がらせる。 (※要旨の一部を引用)
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読んでいると頭痛がしてくるほど退屈な戯曲。舞台で役者が演じているのを見る分にはマシなのか? ボーマルシェの『セビーリャの理髪師』を読んで、続きの『フィガロの結婚』を読みたくて図書館へ行ったけれど、その時は書架に見当たらなかったので、『セビーリャの理髪師』の解説で触れられていたモ...
読んでいると頭痛がしてくるほど退屈な戯曲。舞台で役者が演じているのを見る分にはマシなのか? ボーマルシェの『セビーリャの理髪師』を読んで、続きの『フィガロの結婚』を読みたくて図書館へ行ったけれど、その時は書架に見当たらなかったので、『セビーリャの理髪師』の解説で触れられていたモリエールを試してみようと借りてみた。 でも、まったく面白くない……こんどは『人間嫌い』を試してみよう。
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副題の「ぺてん師l'imposteur」が示しているように、信心家を装って財産、果てはオルゴンの妻エルミールを手に入れようとするタルチュフがメインの喜劇。劇の筋立て自体は勧善懲悪と要約することもできようが、タルチュフによる信心深さの演出、彼を信頼する家長(とその母)の頑...
副題の「ぺてん師l'imposteur」が示しているように、信心家を装って財産、果てはオルゴンの妻エルミールを手に入れようとするタルチュフがメインの喜劇。劇の筋立て自体は勧善懲悪と要約することもできようが、タルチュフによる信心深さの演出、彼を信頼する家長(とその母)の頑迷さ、そして裏切りが発覚した後に激怒する極端さとそれを嗜め中庸をすすめる他の登場人物たち、舞台の合間合間に人を喰ったような発言をするドリーヌなど、色々と楽しめる要素が多い。その中で、「あの乱」と言われるフロンドで功績をあげたオルゴンのことを忘れない、「思いがけないときに善行を嘉することを忘れたまわ」ない国王が劇を大団円に導くという『タルチュフ』の筋書きは、ルイ14世の治世を飾るに相応しいものでもある。劇それ自体の面白さだけではなく、国王という存在がどうイメージされていたかを知るための史料という意味でも、非常に興味深い作品。
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