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わたしが子どもだったころ ケストナー少年文学全集7
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 1962/08/18 |
JAN | 9784001150575 |
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わたしが子どもだったころ
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文字通り著者の子ども時代の思い出を綴ったエッセイ。学校の事や習い事の体操教室の事も少し書かれているが、家族の話が中心になっている。祖父母の代から両親の子ども時代、そして彼自身の小学校時代までの家族の歴史とも言える。 もともと革細工職人だった父は、生活のために商売をやめて工場へ勤...
文字通り著者の子ども時代の思い出を綴ったエッセイ。学校の事や習い事の体操教室の事も少し書かれているが、家族の話が中心になっている。祖父母の代から両親の子ども時代、そして彼自身の小学校時代までの家族の歴史とも言える。 もともと革細工職人だった父は、生活のために商売をやめて工場へ勤めるようになった。その後エーリヒの学費を捻出するために家に帰ってから革細工の内職もやった。 母は生活のために家に下宿人を入れた。その上内職程度の稼ぎでは足りないと35歳の時に一念発起して美容師になった。エーリヒ少年はお母さんの仕事を実によく手伝った。そして両親の期待に応えるために学校の成績も常に良かった。 他にも富豪になったフランツおじさん一家の話や、お母さんと徒歩旅行に行った話など、さまざまなエピソードがユーモラスに描かれている。限られた環境の中で工夫しながら楽しく暮らしていた事がうかがえる。 この本は確かに面白いのだけど、アンデルセン賞の受賞作品が何故これなのか?という疑問も生じる。ケストナーの作品は他にも面白いものがいっぱいあるのに… 比較的最初のほうに自分の育った街ドレースデンが実に素晴らしい街だったけど、戦争で全滅してしまった事を述べている。そして最後に、 「1914年に戦争が始まり、わたしの子ども時代は終わった」 と締め括られている。 作中には戦争の記述はほとんどないけれど、間接的に人生の大切な時を過ごした場所を一掃してしまった戦争の哀しみが伝わってくる。選考委員会の狙いもその辺にあったのかな?なんて思えた。
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「飛ぶ教室」や「ふたりのロッテ」のドイツ人作家ケストナーの自伝。両親が革細工店を営んでいたこと、旅行嫌いだったこと、ドレスデンという美しい街で暮らしていたときの喜びなど、彼の人格を作ったあれこれを知ることができる作品。「レンガのように重い本はいらない」とか、「読むことのできるもの...
「飛ぶ教室」や「ふたりのロッテ」のドイツ人作家ケストナーの自伝。両親が革細工店を営んでいたこと、旅行嫌いだったこと、ドレスデンという美しい街で暮らしていたときの喜びなど、彼の人格を作ったあれこれを知ることができる作品。「レンガのように重い本はいらない」とか、「読むことのできるものは第二の一対の目(新しい世界)を持つ。ただ、そのため第一の一対の目(現実の世界)をそこなわぬように注意しなければならない」とか、「戦争がはじまった。わたしの子ども時代はおわった」とか、読んでいて彼の本音が聞こえるのが嬉しい。
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ケストナーの自伝的作品。両親の祖先のことから書かれていて驚いたのですが、両親のバックボーンをしっかりと記すことによって、その両親から生まれて愛された自分のことを描いています。 母の愛とたくましいばかりの活力、そしてそれを受け取る側の心情はケストナーの他の作品に色濃く投影されている...
ケストナーの自伝的作品。両親の祖先のことから書かれていて驚いたのですが、両親のバックボーンをしっかりと記すことによって、その両親から生まれて愛された自分のことを描いています。 母の愛とたくましいばかりの活力、そしてそれを受け取る側の心情はケストナーの他の作品に色濃く投影されているのでしょう。何か大きな事件が起こる訳でなく(時代背景として大きな波がありますが)淡々と書かれているかに見えて、ユーモアとペーソスがふんだんに散りばめられていて面白かったです。またレムケによる挿絵がなんとも素敵なんです。作品世界を広げてくれます。
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