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日本人と英語 もうひとつの英語百年史
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 研究社 |
発売年月日 | 2007/10/01 |
JAN | 9784327377205 |
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商品レビュー
3.8
4件のお客様レビュー
英語と日本人の歴史は長い。そんな付き合いを取り上げたのが今回の本だ。 以前、NHK朝の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」という、英語のラジオ講座が関係するドラマを放送していた。 1946年2月1日にNHKで放送が開始された平川唯一(ただいち)のラジオ講座「英語...
英語と日本人の歴史は長い。そんな付き合いを取り上げたのが今回の本だ。 以前、NHK朝の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」という、英語のラジオ講座が関係するドラマを放送していた。 1946年2月1日にNHKで放送が開始された平川唯一(ただいち)のラジオ講座「英語講座」のテーマ曲が「証城寺(しょうじょうじ)の狸囃子(たぬきばやし)」のメロディーに乗って「カムカムエブリバディ」始まったところから「カムカム英語」と親しまれた。 会話の内容は日本に関することで、著者は「カムカム英語」は、究極の「発信型」英語教材だと言えると評している。 明治時代後期になると、英語雑誌が次々創刊された。その中には後の研究社となる英語研究社が、明治40年11月、誕生した。 創業者の小酒井五一郎は「日露戦争後の隆隆たる国運の伸展に伴い、外国語、特に英語の重要性はますます増大するという認識」に基づき、「英語出版をもって社業の中心とする決意を、この『英語研究社』という社名に託した」と、研究社の社史(『研究社八十五年の歩み』)にある。 英語雑誌の記事の中で、「受験英語」関連の記事がある。著者は興味深い事として、試験問題に関連する記事で解説されているものの多くが職業系学校の入学試験と述べている。 どんな設問が出題されていたのかと言うと、英文和訳と和文英訳が主流ですたまに文法問題が加わることもあったそうだ。 英語教育についての批判は当時からあった。岡倉由三郎の『英語教育』(1911年)で、日本の英語学習者が時間をかけている割には英語を使いこなせない現実を取り上げている。 自分の子供は、中学・高校と英語を勉強したのにも関わらず、英語を読んだり、英文も書けないと述べている。 著者は指摘しているが、限られた時間で英語の授業を受けただけで英語の使い手になるのは無理と述べている。この厳然たる事実から目を背けようとするから、日本の英語教育はどんどんおかしな方向に行く。 太平洋戦争では、アメリカは敵国となった。そこから英語は「敵国語」として禁止されたと思ったが、著者は徹底していたかは疑問として、次に映画を例に挙げている。 1944年に製作された『加藤隼戦闘隊』(監督山本嘉次郎)という映画は、1941-42年の日本陸軍のアジア侵攻をテーマにしている。その中で、加藤建夫部隊長は、日本軍の基地に迷い込んだ敵機を見つけて「チャンス、チャンス」と叫んだ。後で敵国語を使ったことを部下に冷やかされたが、笑いながら弁明する場面がある。 意外だと思ったが、陸軍省監修の映画でこの状況なら、思ったよりも厳しくなかったのかな。 ただ、英語教育の現場では厳しかったようだ。 今回の本は2007年に発行されたものだが、英語と日本人との付き合いはこれからも続いていく。しかし、英語力を身につけているかと言うとクエスチョンマークが付いたままだな。
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※このレビューにはネタバレを含みます
福原麟太郎、日本の英語教育についてかく語りき。 フリーズ教授法のブームの予感を受けて、 「・・・(前略)日本人の悲しさで、何か新しい方法が輸入されると、それが一番良いものとなり、それを唱道していれば、進歩的教育家として納まっておられるという習俗がある。・・・」 日本人の悪癖。昨今の英語教育について、福原師は何を思う・・・ 筆者の「憎まれ口」 「並の日本語話者が、一日一時間程度の授業を六年間受けただけでいっぱしの英語の使い手になるのは、そもそも無理なのである。この厳然たる事実から目を背けようとするから、日本の英語教育はどんどんおかしな方向へ行く。」 歴史は繰り返す?それとも歴史から学ぶ?
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英語教育や日本人の英語の受容等、日本人と英語の関係を論じた本。 確かにこの本で書かれているように、現在の英語教育を取り巻く環境は迷走を続けていると思う。
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