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数のコスモロジー ちくま学芸文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2007/09/10 |
JAN | 9784480091017 |
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数のコスモロジー
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商品レビュー
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2件のお客様レビュー
結構興味深い内容が多い一冊だった。 著者が日本語に対して持っている考え方。 訳語に対するこだわり。 数学の役割とその限界についての洞察。 自著「線形代数入門と同演習」、「微分積分学」、「数学の基礎」、「超準と超準解析」を著した理由とその背景。 本書を読んで、こ...
結構興味深い内容が多い一冊だった。 著者が日本語に対して持っている考え方。 訳語に対するこだわり。 数学の役割とその限界についての洞察。 自著「線形代数入門と同演習」、「微分積分学」、「数学の基礎」、「超準と超準解析」を著した理由とその背景。 本書を読んで、これらを読み直してみるのも一つの楽しみでしょう。
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斎藤正彦先生の『数とことばの世界へ』(1983)が,『数のコスモロジー』と改題されてちくま学芸文庫に入りました。短い随筆を集めたものなので,繰りかえし現れる話題がいくつかあります:「長方形」とか「ポーランド記法」とか「ロビンソンの超準解析」とか。Non-standard Anal...
斎藤正彦先生の『数とことばの世界へ』(1983)が,『数のコスモロジー』と改題されてちくま学芸文庫に入りました。短い随筆を集めたものなので,繰りかえし現れる話題がいくつかあります:「長方形」とか「ポーランド記法」とか「ロビンソンの超準解析」とか。Non-standard Analysis に「超準解析」という訳語を充てたのは斎藤先生だそうです。詳しい内容にご興味のあるかたは,本書をお読みいただくとして。 超準解析を紹介するにあたって,斎藤先生はこう書いています。 ■■■■■ 関数 y = f(x) が a で連続とは,変数 x が a に限りなく近づくとき,f(x) が f(a) に限りなく近づくことである.これを,ライプニッツやその学派の人たちはつぎのように言う.δx が無限小量なら δy = f(a +δx) − f(a) も無限小量である.[中略]ここで言う「無限小量」がどういう素性のものであるかはっきりしない.当然のことに,δx は有限の大きさをもつ普通の実数ではありえない.では何なのか.ライプニッツは,無限小量はマイナス2の平方根のような理想元として,また四次元以上の空間のように,便宜上考えだしたものだと言っている.(p114-p115) ■■■■■ そうか,「だんだんゼロに近づける」んじゃなくて,「絶対値がどんな正の数より小さい数が存在すると仮定」してたのか,ライプニッツは。さすが,モナドを考えつくひとの発想はワケわかりません。 以下,高2のOくんとぼくの会話。 ── x →2 のときの f(x) の極限値を求めよ,という問題で O「コレ,要するに,2,代入するんでしょ」 私「しないよ」 O「え? じゃあどうすんの」 私「 x が 2 に近づいたら,f(x) がいくらに近づくか,を想像するんだよ」 O「代入するんじゃん」 私「あのな。ヴィデオテープに,ある男のコの行動が写ってるとしよう。そいつは,うちに帰ってきて,冷蔵庫を開けて,牛乳のほうへ手を伸ばした。さあ,こいつはなにを飲んだと思う?」 O「牛乳じゃん」 私「いや,手を伸ばしただけだ。このとき時刻は夕方の5時59分59秒。で,ヴィデオの続きをコマ送りにしてみると,カクッ,カクッ,カクッ,とコマが進むごとに,こいつの手が牛乳に伸びていく。カクッ,カクッ,カクッ,と。ところが,このテープは6時00分00秒の映像を映す寸前でパチンと切れちゃうんだ。こいつは,6時ちょうどに,なにをつかんだと思う?」 O「牛乳じゃん」 私「5時59分59秒から6時00分00秒に近づくにつれて,たしかに,こいつの手はだんだん牛乳に近づいていく。で,こいつが6時ちょうどになにかをつかんだことは分かっている。つかんだのは,牛乳でいいかな」 O「牛乳好きなんでしょ」 私「6時ちょうどに,別のもんつかんじゃう可能性はないか」 O「あったらコントじゃん」 私「ヴァイエルシュトラスはコント作家か」 O「だれそれ」 私「それが牛乳じゃないかもしれないと考えたひと」 O「きっと性格歪んでますよ,そのひと」
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