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作家の顔 新潮文庫
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作家の顔 新潮文庫

小林秀雄(著者)

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作家の顔 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2007/08/01
JAN 9784101007021

作家の顔

¥220

商品レビュー

3.8

7件のお客様レビュー

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2022/07/31

小林秀雄は志賀直哉とランボウとベルグソンで成り立っているのではないかと思える。本作で志賀直哉に対する作者の愛がはっきりした。それにしても小林秀雄は難しい。削ぎ落とされた文章は核心に迫り、読者を圧倒する。批評の力の凄さと美しさを改めてかんじた。

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2022/01/20

小林秀雄 「 作家の顔 」 作家論〜批判あり、尊敬あり、友情あり、感傷ありの作家論。打ち消し文や 難解な言葉が多くて 読んでいて 疲れるが、たしかに 面白い。 作家の実生活から 思想や著作の主題を抽出して 作家論に展開している感じ。 面白くて 興味を持ったのは 菊池寛、林房雄...

小林秀雄 「 作家の顔 」 作家論〜批判あり、尊敬あり、友情あり、感傷ありの作家論。打ち消し文や 難解な言葉が多くて 読んでいて 疲れるが、たしかに 面白い。 作家の実生活から 思想や著作の主題を抽出して 作家論に展開している感じ。 面白くて 興味を持ったのは 菊池寛、林房雄、イプセン「ヘッダガブラー」、パスカル「パンセ」、チェーホフ、ニーチェ。 ランボオ、富永太郎、中原中也 の批評は 感傷的。興奮や哀しみの中で一気に書いた感じ 顔の意味(解説 江藤淳 ) *顔=心眼に映った精神の相貌 *他人=自分を映す鏡→作家の顔=小林秀雄自身の顔 正宗白鳥 との 思想と実生活 論争 *人間とは何物でもない、作品が総て *作家とは人心をむしばむ仕事 *あらゆる思想は 実生活から生まれる *社会秩序とは 実生活が思想に払った犠牲 チェーホフ論「人生は 海苔巻きみたいなもの〜海苔は 思想とか...文士の好きな物質で出来ていて、人生は こいつにぐるりと巻かれている」

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2021/01/23

全集の方に載っていた菊池寛先生についてや中原中也等重複するものもあつたが、改めて彼の見た作家たちの姿に触れてみる。 作家の生活と作品の乖離や矛盾についてはよくよく取り上げられるし、作品と個人的な出来事はよくよく結び付けられて論じられる。そして、時に生活が作品を規定するかのやうに、...

全集の方に載っていた菊池寛先生についてや中原中也等重複するものもあつたが、改めて彼の見た作家たちの姿に触れてみる。 作家の生活と作品の乖離や矛盾についてはよくよく取り上げられるし、作品と個人的な出来事はよくよく結び付けられて論じられる。そして、時に生活が作品を規定するかのやうに、あたかもその人間の個人的な出来事を知れば作品がわかるかのやうに振舞はれる。 作品は作家の顔だ。人間を見つめるとき、顔を見ないで接することなどできやうか。意地汚い人間は顔に意地汚さがにじむ。聡明さはそのことば、表情に現れる。生活と作品がそも矛盾するものなのか。そもそも矛盾のない生活などありうるのか。それぞれがその矛盾に折り合いをつけ、世の中との接点を見出すそれこそが、人間のさくひんではなからうか。 そこを矛盾をないやうに隠さうとしても必ず顔ににじみ出る。それが現れないやうな作品だとするなら、そんな作品は読む価値がない。頭で拵えられた実体のない空虚な言葉だと思ふ。 小林秀雄がそのご縁の中で出会ひ、関わつてきた人間たちにもそれぞれの生きた時間、血肉、痛み、苦しみ、喜びも悲しみ、みんな宿つてゐる。彼はさうしたものたちをただただ拾ひ上げ、抱き留めてゐたいのだと感じられる。ひとが残す唯一の無二の、魂に触れるそんな作品、ひとびとを求めてやまないのだ。それが彼の顔であり、評論といふ彼の作品だ。

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