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怪談集 花月夜綺譚 集英社文庫
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怪談集 花月夜綺譚 集英社文庫

集英社文庫編集部【編】

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怪談集 花月夜綺譚 集英社文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社/
発売年月日 2007/09/19
JAN 9784087462173

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商品レビュー

3.6

11件のお客様レビュー

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2014/07/26

女性作家さんたちによる短編怪談集。女性が書かれたものだからか、女の嫉妬・怨みを題材にした話が印象に残った。

Posted by ブクログ

2013/03/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

怖いものは、突き詰めると綺麗だ。牡丹灯籠だってそうだし。怪異にはいつでも、悲しみとエロティシズムと、端正さがなくては成立しない。この世のものと思われぬ美しい怖いものにひと時拉し去られ、陶然となりたいから、怪談集は面白いのだ。 多くの方のレビュー通り、女性によるこのアンソロジーはその願望を思いのままに叶えてくれる。扱う時代が新しいと、リアルな殺人や情事が絡んでしまうかもしれない。それではダメなのだ。もし猥雑さが混じったなら、作品の香気が失われてしまう。それだから、昔のお話が多いのであって、お伽話めいたうろんさは、ここにはない。 うろんなのでなく、ここにあるのは夢幻とあやかし。常識で考えてはいけないのだ。相手は怪談だもの。なにもよく知っている現代に遊ばなくても、いにしえまでちょっとひと跳びする方が、こちらも夢の見甲斐があると思うのだが。 気に入ったのは、岩井志麻子さんの「溺死者の薔薇園」。裕福な家の少女たちが、父によって妾の子である異母妹と引き合わされる。美しい薔薇園で遊んだはずなのに、水葬でもしたように異母妹は忽然と消えた。それは事故?父による隠蔽のための殺害?いや、それとも女たちの怨念が少女を消したのか―?このアンソロジーの雰囲気を代表する佳篇であった。 「一節切」の花衣沙久羅さんは、少女小説出身だがそれをいい意味で力にした感じ。人形に呪われ、散った少女たちの心には、どこか驕慢さと、健康的な過去への別れが同居する。大人になろうとする彼女たちに置き去られた人形にはそんな別れは理解できない。だって刻は止まったままなのだもの。 「左右衛門の夜」 加門七海さんは。初めて読んだ。女を殺し、恋で蕩かせて捨て続けてきた男が迷い込んだ荒れ屋敷には、美しい蝶を心の形見にした女がいた―。正直、これが一番面白かったかな。他も読みたい。ひどい男なのだ、この主人公。破落戸という言葉がピッタリで。でも、歌舞伎の色悪みたいで、格好いい。 嫌いになれない何かがあって、女も実際には姿を見せないのにその面輪まで描けるくらいだった。必死で逃げる男が、救いの灯りと見紛うたのが仏壇の灯明というのが総毛立つほど怖い。命運尽きた、とこちらも一緒に思う感じ。雨月物語みたいに、庭とか屋敷の描写がしっかりしているのがこの作品の異界感を強く支えている。 「紅差し太夫」島村洋子さん。堅気な職人のからくり作りの青年が、花魁東雲太夫をモデルに人形を作ったが―。この方は関西のご出身だったかな?やはり少女小説でデビューされたけれど、恋愛エッセイや女性向け小説の名手であられる。どこか上方歌舞伎のような、町人の気息が活写されているのが時代小説らしくてとてもいい。 完璧な作品の犠牲になって花魁は死んだのか。惚れ抜いていっそ思い通りにならぬなら、人形にその姿を写し取り、独りだけのものにしようと思ったのか。真相ははっきりしない。だけど、思いつめた究極の世界を、ちらりと覗くような色香のある作品で、素晴らしかった。人形浄瑠璃か、歌舞伎で観たい作品だ。 ここに挙げなかったどの作品も、とても面白くて、どこかに同じ通底した土の匂いや、古い建物の香りや、なにかありそうな空気があって、面白かった。 お目当ては藤水名子さんだったのだけど、今ひとつ物足らなかったのは残念。それはこちらが期待しすぎなだけなんだけどね。でもあえて、華のある話じゃないものを選んだあたりは、この方のプロとしての力だと思うのだ。殺した人々がひたひたと、騒然とついてくる、なんて確かに怖い。でも何か、何かが足らない気がして。頑張ってほしい、大好きだから。 この本に他の方はどんな感想を持たれるのか是非知りたいものだ。

Posted by ブクログ

2012/12/27

ホラー話、というか怪奇話というか…間くらい? のアンソロジー。 テーマがそれのせいなのか、時代を指定されているのか 江戸から明治、大正くらい? でした。 最初の方は、怖いというより不思議で終わっていたのですが 最後は…単なる妾さんに復讐してる普通の話かと思いきや。 そうなってい...

ホラー話、というか怪奇話というか…間くらい? のアンソロジー。 テーマがそれのせいなのか、時代を指定されているのか 江戸から明治、大正くらい? でした。 最初の方は、怖いというより不思議で終わっていたのですが 最後は…単なる妾さんに復讐してる普通の話かと思いきや。 そうなっている、と想像するだけで怖いです。 自業自得、という感じもしなくもないですが。 つばは自分に戻ってきます。 辻斬り大好き侍は、どうにかしたいと思っていても 悪循環にはまってますし…救いを求めても 無理な気がしますけど。 悔い改めたりしない、んですよね、やっぱり。

Posted by ブクログ

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