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夜の分水嶺 徳間文庫
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夜の分水嶺 徳間文庫

志水辰夫【著】

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夜の分水嶺 徳間文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 徳間書店/
発売年月日 2007/09/15
JAN 9784198926625

夜の分水嶺

¥220

商品レビュー

3.3

3件のお客様レビュー

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2015/07/25

これまた志水辰夫の作品。母からもらった本の中に入っていた。 日本国内で「冒険」をさせることにかけては、この人は本当にうまい。 後ろ暗い商売をしている男、青野淳一郎が主人公。事件に巻きこまれつつも東京へ戻ろうとしていた青野は、とある山荘にたどり着く。そこはさながら要塞のように堅...

これまた志水辰夫の作品。母からもらった本の中に入っていた。 日本国内で「冒険」をさせることにかけては、この人は本当にうまい。 後ろ暗い商売をしている男、青野淳一郎が主人公。事件に巻きこまれつつも東京へ戻ろうとしていた青野は、とある山荘にたどり着く。そこはさながら要塞のように堅固なつくりになっていた。 その要塞の持ち主と彼の妹に接しているうちに、やがて要塞で銃撃戦が始まる。銃撃戦の後、青野と妹の脱出劇が始まる。 うまいとはいえ、やはり日本で普通に冒険の「きっかけ」を作るのは難しい。 今回は要塞の持ち主の敏之は国家機密を握る国家秘密機関の人間ということになっている。そして敏之は自身が握る機密と引き換えに国外逃亡を図っているという設定だ。 その機密を知る人間とみなされて淳一郎や敏之の妹は狙われ、追われる。 要塞を脱出し、なんとか逃げ延びようとするふたりを追う秘密機関の人間がいれば、ふたりをなんとか助けようとする、淳一郎の親族の男もいる。その男は東京で挫折し、田舎に引っ込んできていた男だった。だからこそ、生きることに必死になっている淳一郎と女を救おうとし、そのことが自分の生きる証にしようとする。 ラストシーンは海のシーンで終わる。こういう時は、やはり日本海だ。太平洋の明るく開けた青い波でなく、重苦しく黒い水面と白い波頭。それと対比されるように神々しいほどに落ち着いたふたりの姿。 シミタツ最高傑作! ではないが、もう一度冒険小説書いておくれよといいたくなるような、そんな作品。

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2012/12/15

最初のうちは、何?、どういうこと?って読んでたけど、段々と入り込んでいく感じでした。俊子が途中から急にしおらしくなった感じを受けたかな。最後の「世界はいつでも恋人たちのためにある。」っていうフレーズは、この小説には合わないと思う。

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2009/01/19

 1994年の作品が2007年9月に新装版として出されていたので、面白いからかと思い、手に取った。逃亡劇。ハードボイルド。無実の男女が出会い、国家権力の追跡から逃げる。伊坂幸太郎の『ゴールデン・スランバー』を思い出した。ストーリーもどこか不完全な印象の残る点で似ていた。読むべきと...

 1994年の作品が2007年9月に新装版として出されていたので、面白いからかと思い、手に取った。逃亡劇。ハードボイルド。無実の男女が出会い、国家権力の追跡から逃げる。伊坂幸太郎の『ゴールデン・スランバー』を思い出した。ストーリーもどこか不完全な印象の残る点で似ていた。読むべきところは、逃亡中の人間の取る行動であったり、心の変化、そして何も訊かずに手を貸してくれたひっそりと暮らす人々の心情などにあるのかもしれない。解説を見たら、この作品は車雑誌『RVマガジン』に連載されていたとのこと。志水さんにとって初めての連載だったのではないかとのことだ。そのせいか、RV車での逃亡シーンがリアルに描かれていた。氷壁をウィンチを使って乗り越える場面には力がこもっていた。全体的には大味な小説だが、そこここに志辰節がきいていた。

Posted by ブクログ

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