- 中古
- 書籍
- 書籍
猿橋勝子 女性として科学者として 人間の記録97
定価 ¥1,980
550円 定価より1,430円(72%)おトク
獲得ポイント5P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送
商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日本図書センター/ |
発売年月日 | 1999/02/25 |
JAN | 9784820543435 |
- 書籍
- 書籍
猿橋勝子
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
お客様宅への発送や電話でのお取り置き・お取り寄せは行っておりません
猿橋勝子
¥550
在庫なし
商品レビュー
4
2件のお客様レビュー
2022.12.22BSプレミアムで猿橋勝子さんの軌跡をたどる番組を見た。再現ドラマの水原希子さんもよかった。で興味がわき関係本を読んでみた。「猿橋賞」という言葉は知っていたが、実は猿橋勝子という人がいたというのはこの番組を見て初めて知った。読んだのは1981年に出た「女性として...
2022.12.22BSプレミアムで猿橋勝子さんの軌跡をたどる番組を見た。再現ドラマの水原希子さんもよかった。で興味がわき関係本を読んでみた。「猿橋賞」という言葉は知っていたが、実は猿橋勝子という人がいたというのはこの番組を見て初めて知った。読んだのは1981年に出た「女性として科学者として」という本の採録本だが、1956年から1980年までに雑誌などに書いた短文を集めたものだった。読むとテレビの場面がよみがえった。 短文集なので、事項の重複はけっこうあるのだが、そこから伝わってくるのは、地球環境の保全を願うこと、男性優位の学問世界でさらに数の少ない女性科学者の研究環境を整えたい、という強い願いだ。 猿橋氏は気象庁に37年間務め退官したが、三宅泰雄という男女にとらわれない考えの上司のもとで働いていて、職場で男女差別はまったく感じなかったが、学会などで外に出ると、男女の地位の差に歴然とした、とあった。科学の研究分野では、官学出身、大学が職場、男性、が3つの条件で、私学出身、官庁が職場、女性、と3拍子そろってない条件だったのだ、とあった。研究の場でも官庁での研究所は大学の研究室より下にみられるとあった。 テレビでは最初は東京女子医専の受験場面だったが、この本でも「運命を決定した偶然」の文でその受験場面から始まっていた。面接で対面した尊敬する校長吉岡弥生のようになりたい、というと、なれるものですか、と言われその傲慢な態度に反発し、東京女子医専ではなく、帝国女子理専に進んだこと。その理専は帝国女子医薬専の姉妹校として創設され、東京女子医専受験の帰りにもらったビラは実は医専の落ち武者を拾うビラだったたことなどがあった。 この本の出版にあたって1999年1月に、あとがきその2がある。自伝を書いて18年たったが、この間の科学技術の進歩には予想を超えるものがあったが、マイナス面についての認識も不十分だった。とくに環境に及ぼす影響が。科学技術者の役目はいうまでもなく「科学技術の開発」だが、それは人々が幸福に生きていくための有効な手立てとしなけらばならない、としている。 恩師、三宅泰雄の文もあり(1966)、猿橋氏を有名にした2つの研究として、「海水中の炭酸物質の研究」で、これで東大から旧制の理学博士の学位をさずけられた(1957)。この時の海水中の炭素物質の組織計算表は「サルハシの表」として今でも(1966時点)世界中の海洋学者から重宝されている。もうひとつは、「海水中の人工放射性元素の測定」。1962年にはアメリカの測定と対比するためカリフォルニア大に招かれた。ドラマでもこの場面があり、日米どちらの値が正確か競い、猿橋氏に軍配があがった。ビキニ環礁核実験などこの時期核実験が盛んにおこなわれていた。 底本「女性として科学者として」猿橋勝子著 1981 新日本出版社 猿橋勝子:1920.3.22-2007.9.29 1943.9 帝国女子理学専門学校(現東邦大学理学部)を卒業(卒業論文作成のため2年次から2年間、中央気象台の三宅研究室の指導を受ける) 1943.9 中央気象台(後の気象庁)研究部の三宅泰雄研究室に就職(年表をみると嘱託とある)。 1958.4 「日本婦人科学者の会」を創立。平和アピール委員会が日本の婦人科学者がその立場で平和に貢献することを強く希望した。委員の平塚らいちょうに猿橋が呼ばれた。本には1961年の平塚らいちょうの文も載っている。1958.6月にウイーンで国際民主婦人連盟の第4回大会が開かれることになっていて、日本の婦人団体連合会にも代表を送るように言われ、副会長であった平塚はその中に科学者を代表に加えたいと思ったとあった。 1980.4 気象庁を退官 番組:コズミックフロント2022.12.22BSプレミアム(2021.12.16が初回放送) 1999.2.25第1刷 図書館
Posted by
婦人のための学術賞「猿橋賞」を制定された、猿橋勝子さんの記録、ご自身がペンを取られたものです。女性研究者のパイオニアとして、男性支配の社会であった学問研究の世界を切り拓いた道のりを知ることが出来ます。
Posted by