海を抱いたビー玉 甦ったボンネットバスと少年たちの物語

森沢明夫【著】

• 販売会社／発売会社: 山海堂/
• 発売年月日: 2007/08/25
• JAN: 9784381023162

商品レビュー

2023/10/27

というわけで森沢明夫さんコンプリーターです（エッセイとノンフィクション以外）
大ベストセラーになったあのエッセイ読んでないだろ！って怒られそうだがいいのですコンプリーターの基準は人それぞれ

『海を抱いたビー玉』は長い時間愛情を込めて使われていた”モノ”には『魂』が宿るよねというお話

誰しも小さい頃、自分の”モノ”に名前を付けてたと思うんですよね
いやいやいや名前を書いてたんじゃなくて、付けてたです

普通付けますよね

ですよね〜

まぁ、遠い昔のことなんでだいたい忘れてしまったんですが、今でも覚えている名前が1個だけあって、それは自分の愛車（5段変速の自転車）の名前なんですが、その名も「イタリアンロード」です
もうセンスしか感じないです
もちろんイタリア人です
無機物ですがイタリア人です
メイドインジャパンですがイタリア人です
イタリア人ですがガッツリ英語で「イタリアンロード」君です
イタリアの青い風です
いやそれやったら「イタリアンブルーウィンド」やろ！

てかイタリア語でイタリアの道は「イタリアーノストラーダ」です（今調べた）

いやまぁいいや
そこはもういいや
とにかく「イタリアンロード」と名付けた自転車に毎日乗って遊び歩いていたわけです

何が言いたいかというと
その自転車には間違いなく『魂』が宿ってたと思うんですよ

だって名前まで付けてほぼ毎日乗ってたわけですから
もう愛情しか注いでないわけですからね

この本を読んであらためて確信したわけです

あー完全に『魂』宿らせちゃってたなって

でもそれはあくまで遠い少年の頃の出来事で
少年の頃は簡単に『魂』宿らせまくってたのに今ではぜんぜんです

ですがこの物語にはいつまでも少年の心を持った『魂』宿らせまくりの大人たちがたくさん出てきます
そしてこの物語は森沢明夫さんお得意のフィクションを元にした物語でもあります

実在する『魂』宿らせ師たちに懐かしさと憧れにも似た気持ちを抱いた今日という日なのでした

2023/07/18

実話に基づくバスの物語。
モノを大切にする人は、人との関係も大事にするんだなと思った。
車の擬人化は少し抵抗があったけど、旧式の車が好きな人はより楽しめそう。

2023/02/18

運転手の親子に愛された瀬戸内海大三島のボンネットバス。スクラップ寸前のところ福山の自動車時計博物館の館長、レストア職人の手によって甦った。大事にされたもの古いものには魂が宿る。「日常にある小さな幸せにひとつでも多く〝気づき〟ながら日々の幸福をかみしめていればいいのだ」山古志村の幼馴染がお互い思いやってキャッチボールして仲直りするところは涙が出てきた。バスの里帰りは「思う、言う、成る」によって実現された。ほぼ実話だというあとがきを読んでまたじんわり感動。海の青い色を閉じ込めた勇気のビー玉もサイコー！凛。