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山田耕筰 自伝若き日の狂詩曲 人間の記録102
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本図書センター/ |
発売年月日 | 1999/12/25 |
JAN | 9784820557623 |
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山田耕筰
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朝ドラ「エール」で志村けんがやっている山田耕作。主人公の古関裕而が師と仰ぐ音楽家だ。もちろん名前は聞いたことがある。調べると「この道」や「からたちの花」「ペチカ」「待ちぼうけ」「あわて床屋」「赤とんぼ」などなじみのある曲が山田作曲だった。残念ながらクラシックの曲は聞いたことがない...
朝ドラ「エール」で志村けんがやっている山田耕作。主人公の古関裕而が師と仰ぐ音楽家だ。もちろん名前は聞いたことがある。調べると「この道」や「からたちの花」「ペチカ」「待ちぼうけ」「あわて床屋」「赤とんぼ」などなじみのある曲が山田作曲だった。残念ながらクラシックの曲は聞いたことがない。原節子の映画「新しい土」の音楽もやっているが見たのにあまり記憶にない。日本で最初に管弦楽団を作るなどクラシック界の草分け的存在とある。 自伝は山田氏の音楽生活50周年を記念していろいろ祝いの催し物がされるなか、その好意と友情に対する感謝の現われとして書いたとあった。初版の序が1950年(昭和25)、64歳の時。生まれた時から27歳の時まで、ベルリン留学を終え1913年12月末、シベリア鉄道経由で下関、明けて1914年1月、東京へと着くところで終わる。 いやこれがぶっ飛び生活である。自分の不遇の境遇を受入れそれをばねにする、とにかく頑張りやだな、というのが印象。文章が明治人という感じで漢語的翻訳調なのだが、これがまたいい。 父を亡くし10歳から15歳までキリスト教系の学びやで昼は働き夜は勉強の日々。行商までしている。その後姉夫婦に引き取られそのイギリス人の夫に西洋音楽のてほどきを受ける。そして東京音楽学校入学。そして音楽はもとより語学や文学など貪欲に勉強している。ベルリンに留学してもドイツ語の取得など街の看板を声に出し読み夜はその日学んだことを下宿のドイツ人に確認するなどとにかく直進する。草分けの人はこういうのか、という感じだ。 「私の履歴書」を日本経済新聞に昭和31年6月に連載していて、ベルリン留学から帰国してからの所から始まり1918年のニューヨークのカーネギーホール公演まで、7回だけで終わっている。 1999.12.25発行(「自伝 若き日の狂詩曲」1996中央公論社刊が底本。初版は大日本雄弁会講談社刊1951。序は1950.12.15付けになっている) 図書館
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山田耕筰の生い立ちから、ドイツ留学を終える二八歳頃までのことを書いた自伝。 一読して驚嘆するのは、この人のバイタリティである。 石段を下りるいじめっ子を、背後から、そろばんが壊れるほどの勢いでどついた幼少期。 十代前半で相次いで両親を失い、苦学した少年期。 上野の音楽学校では、...
山田耕筰の生い立ちから、ドイツ留学を終える二八歳頃までのことを書いた自伝。 一読して驚嘆するのは、この人のバイタリティである。 石段を下りるいじめっ子を、背後から、そろばんが壊れるほどの勢いでどついた幼少期。 十代前半で相次いで両親を失い、苦学した少年期。 上野の音楽学校では、ユンケル先生のチェロの授業で、理不尽な叱責に絶えかねて、弓をへし折って校長室に駆け込む。 ドイツでの語学と音楽の猛勉強ぶりもすさまじい。 ドイツからの帰途、ほぼ無一文でもなんとかしてしまう。 ただ者ではない。 恋愛事件も、たくさん書かれている。 女性との婚約やその破棄(二回とも女性からの申し出である)。 ドレスデンでは、ドイツ系アメリカ人の大富豪から猛烈な求愛を受ける。 客車一台を借り切っての旅行に誘われ、耕筰は同性愛研究のまたとない機会だ、と承諾して、恐ろしく豪華な旅行をすることになる。 普通の人生で味わうかどうか。 小説より奇なり、というのはこのことかと思った。 本人は後半生についても書くつもりでいたようだ。 書くこともなく逝ってしまったのが残念。
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