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ボナンザVS勝負脳 最強将棋ソフトは人間を超えるか 角川oneテーマ21
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
発売年月日 | 2007/08/10 |
JAN | 9784047101074 |
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ボナンザVS勝負脳
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商品レビュー
3.9
13件のお客様レビュー
ボナンザのストーリーはもちろん面白い。それとは別に著者が語っている科学的思考についての考えも面白い。科学的思考を取り入れるだけで人に騙されにくくなる。 役に立つということは既存の価値であり、役に立つかわからないところにイノベーションがある。
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2007.3.21、ボナンザ(先)vs渡辺明、112手目でボナンザが投了。持ち時間は2h。その後のコンピュータソフトの目まぐるしい進歩は、衆目が刮目しているところです。ただ勝てばいいかどうかの哲学は別にして。将棋の世界、昔「矢倉は将棋の純文学」と言われていました。現代将棋、多分に...
2007.3.21、ボナンザ(先)vs渡辺明、112手目でボナンザが投了。持ち時間は2h。その後のコンピュータソフトの目まぐるしい進歩は、衆目が刮目しているところです。ただ勝てばいいかどうかの哲学は別にして。将棋の世界、昔「矢倉は将棋の純文学」と言われていました。現代将棋、多分に将棋ソフトの影響を受けていると思います。コンピュータの美学関係なし、美しい指し手かどうかは二の次、そんな感性に近い将棋が。手待ちの差し手が多くなりました。やはり、「美学」は大事にして欲しいと思います!
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2014.11記。 今読むと、その後のAIの進展に唖然としますね・・・ ーーー 「ウォー・ゲーム」というアメリカ映画があった。東西冷戦の時代、ハッカーの高校生がひょんなことから米国防総省のホストコンピュータに侵入し、米軍は「ソ連が臨戦体制に入った」と大騒ぎになる。実際にはただの...
2014.11記。 今読むと、その後のAIの進展に唖然としますね・・・ ーーー 「ウォー・ゲーム」というアメリカ映画があった。東西冷戦の時代、ハッカーの高校生がひょんなことから米国防総省のホストコンピュータに侵入し、米軍は「ソ連が臨戦体制に入った」と大騒ぎになる。実際にはただの高校生の悪戯と判明するのだが、恐ろしいことに、コンピュータはこの過程で先制攻撃をしなければソ連ミサイルによって破壊される、ということを「学習」し、独自に再計算、発射準備を始める・・・といったストーリーだった。 この映画のクライマックスで、主人公の少年はホストコンピュータに「三目並べ(いわゆる○×ゲーム)」を教えミサイル発射を食い止めようとする。コンピュータは猛烈な勢いでシミュレーションを繰り返し、「勝者はない(必ず引き分ける)」ことを学習する・・・。 さて、本書は、最強将棋ソフトとして話題になった「ボナンザ」と、その対局相手となったプロ棋士とが交互に執筆する形をとったべらぼうに面白い本。 チェスの手数を全て数えると10の120乗個あるそうだ。宇宙に存在する原子の数が10の80乗個だというから如何に天文学的な数字かがわかる。そして将棋は10の220超乗個に達するという(まじか・・・)。このため、「ありえない手」を捨てる「枝刈り」の手法が大切になる。ここについて、従来のソフトが将棋の有段者を開発者として「人間の思考の再現」を目指したのに対し、ボナンザは「コンピュータの学習」にゆだねている。そしてその過程で、対戦相手の人間に「棋風」とか「癖」とか、ひいては「知性」を感じさせるようなキャラクターが作られていくのだ。 そういった舞台裏もさることながら、この本の最大の読みどころは「棋士」と「開発者」のプライドのぶつかりあいである。棋士は「コンピュータには大局観がない」という点にこだわる。実際、ボナンザは古くは江戸時代のものも含め、棋譜を10数万局学習しているらしいが、その程度の数では最初の十数手で未知の局面にぶつかってしまうらしい(10の220乗・・・)。一方で、本当にコンピュータの学習が進めば、そういった「プロの直感、大局観」に基づいて残された棋譜をデジタルに数値化することもいつかはできそうだ。 何よりも「負けたくねーんだよ」という本能に忠実な魅力溢れる棋士がこの世にいる限り、世紀の対局は人間同士が演じ続けるだろう。同時に、コンピュータで宇宙の深遠を覗きたい、という科学者の情熱がある限り、いつか必勝手は解き明かされるだろう。いずれにせよ感動的なことはこの上がない。 あー面白い本だった。
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