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中世の光と影(上) 講談社学術文庫205
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 1978/01/01 |
JAN | 9784061582057 |
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中世の光と影(上)
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名著復刻と題して、長年絶版となっていた、30年前の世界史の著作が蘇った。 「ヨーロッパとは何なのか?」という問いに対する碩学堀米庸三の回答がここにはある。 中世に形成されたヨーロッパの誕生と崩壊を巨視的な視点で描き切る。 西ローマ帝国消滅後、東ローマ帝国の付属物に成り下がった西...
名著復刻と題して、長年絶版となっていた、30年前の世界史の著作が蘇った。 「ヨーロッパとは何なのか?」という問いに対する碩学堀米庸三の回答がここにはある。 中世に形成されたヨーロッパの誕生と崩壊を巨視的な視点で描き切る。 西ローマ帝国消滅後、東ローマ帝国の付属物に成り下がった西方が、ゲルマン(フランク)のパワーとローマ法王権の結び付きによって西ローマ帝国を再興する(神聖ローマ帝国)。 ゲルマン神話(エッダ)は、凄惨な姿を示し(戦場で死した勇者を来るべき世界最終戦争に備えて休養させるヴァルハラ宮)、ゲルマンの英雄には必ずドス黒い死の影が付き纏う。 こうした運命的な独立自由の精神を持った文化からフランク王権は生まれてくる。 一方、ローマ法王は東ローマと対立し、組むべきパワー(権力)を求めていた。 ローマ法王と、フランク王国シャルルマーニュとの結びつきがヨーロッパのスタートた、というのが著者の視点だ。 そして、時代は王権と法王権の闘争というダイナミズムを通じて、中世世界を進展させる(著者お得意の「正統と異端」の時代)。 堀米はイスタンブールで二つのローマを思い、冬のカノッサではハインリッヒ王の屈辱と寒さに思いを馳せ、アーヘンではシャルルマーニュの戴冠の場面を思い起こす。 歴史記述と史跡探訪の幸福なる融合がここにはある。
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ヨーロッパ中世史の大家による、中世史の概説書。 堀米氏の中世史理解に基づく歴史展開を解説している。 基本的には時系列に沿って、歴史展開を理解するのに必要な主要な人物・事件は記述するが、その詳細を追うよりは、なぜそのような展開になったのかについての背景や構造を探っていくスタイル。...
ヨーロッパ中世史の大家による、中世史の概説書。 堀米氏の中世史理解に基づく歴史展開を解説している。 基本的には時系列に沿って、歴史展開を理解するのに必要な主要な人物・事件は記述するが、その詳細を追うよりは、なぜそのような展開になったのかについての背景や構造を探っていくスタイル。 非常にマクロな視点で、中世史を鳥瞰するような文章展開に、中世史がここまで分かりやすく筋を通せるものなのかと感心するばかりであった。 ヨーロッパ形成の前提となる西洋世界が東洋世界から分裂独立していく過程や、 古典文化・ゲルマン文化・キリスト教の相互対立あるいは共存の中から「ヨーロッパ」が形成されていく過程、 また中世初期から末期にかけての王権構造・支配構造の変遷や、社会経済の発展の過程とその影響等まで、読んでいて興味の尽きない論点に溢れている。 学校で学習した際には茫漠とした印象を与える中世史に、一本の筋道をつけてくれる(異論はあるようだが)、そういう意味では大変参考になる一冊だった。
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著者自身がヨーロッパを訪れた際の印象をまじえつつ、中世的世界の形成について語られている本です。 著者は、古代文化、キリスト教、ゲルマン精神の3つの要因が、たがいに緊張と対立を孕みつつダイナミックに混成されていくプロセスを通じて、中世ヨーロッパ世界がかたちづくられていったことを明...
著者自身がヨーロッパを訪れた際の印象をまじえつつ、中世的世界の形成について語られている本です。 著者は、古代文化、キリスト教、ゲルマン精神の3つの要因が、たがいに緊張と対立を孕みつつダイナミックに混成されていくプロセスを通じて、中世ヨーロッパ世界がかたちづくられていったことを明らかにしています。上巻では、フランク王国の隆盛と発展のプロセスのなかで、教皇権と王権が歴史のなかでどのように絡みあってきたのかということを検討することで、中世的世界の歴史的な形成が説明されています。
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