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幼い子の文学 中公新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社/中央公論新社 |
発売年月日 | 1980/01/23 |
JAN | 9784121005632 |
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幼い子の文学
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4.2
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「幼い子の文学」 (中公新書 563) 瀬田貞二 著 (1980年初版) 瀬田貞二さんは、数多くの児童書の翻訳や絵本を手掛けられた方です。 翻訳で有名なところならば、J.R.R.トールキンの『ホビットの冒険』、『指輪物語』。C.S.ルイスの『ナルニア国物語』もそうですね。 (『...
「幼い子の文学」 (中公新書 563) 瀬田貞二 著 (1980年初版) 瀬田貞二さんは、数多くの児童書の翻訳や絵本を手掛けられた方です。 翻訳で有名なところならば、J.R.R.トールキンの『ホビットの冒険』、『指輪物語』。C.S.ルイスの『ナルニア国物語』もそうですね。 (『ホビットの冒険』を読了後、『指輪物語』は図書館で文庫本を借りて読了しました。トールキン氏にはまった時期です。今でもトールキン氏、瀬田氏、共に敬愛の念です。) 絵本も数多く、『おだんごぱん』(わきたかずイラスト)、ルドウィッヒ・ベーメルマンス『マドレーヌシリーズ』、ユリー・シュルヴィッツ『よあけ』などなど。(おだんごぱんも、マドレーヌも、よあけも、とても好きです。) 文頭より。「行きて帰りし物語」 【土曜日の瀬田文庫】児童図書館を自宅の一室で開かれる。『石井桃子さんが「かつら文庫」を開かれて、その翌年に「瀬田さんのところでもなさったら」と言われて、そりゃそうだということで始めたんですから、一年違いです。』と始まります。 続いて【一つの仮説】として、幼い、いちばん年下の子どもたちが喜ぶお話には、一つの形式というか、ごく単純な構造上のパターンがあり、それが「行って帰る」。これは、トールキンの『ホビットの物語』の副題にもなっている「行きて帰りし物語」も同じ。 『この「行って帰る」ということは、トールキンの全体験の中から一つの結びとして出た哲学だろうという気も、久しくしています。』というような事を書かれています。 【創作への生かし方】では、石井桃子さんの『ありこのおつかい』の話題もでてきます。「瀬田さん、あれは入れ子ですよ」と石井さんが言われたとあります。こちらの絵本も面白いので、おすすめです。 次の章の「なぞなぞの魅力」では、『柳田国男のなぞなぞ考』に続きます。興味深く面白いです。ご興味ある方はぜひ。 「同唄という宝庫」、「詩としての童謡」、「幼年物語の源流」と続き、最後に「幼年物語の展開」がきます。 ここで、“だめな幼年物語の五つのタイプ“、“文学としての結晶構造“もちょっとなるほどと思いました。自身の考え想いを伝えられていて、読んでよかったと思た一冊でした。 (読んで随分経ちましたので、あまり参考になりませんが、もしご興味をもたれましたら、ぜひ図書館で借りてみてください。)
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「瀬田文庫」のお話、そして、仮訳とおっしゃいながらも未訳の作品を瀬田さんが語られているのがなんだか得したなんて軽い言葉では失礼かもしれないけれどよかったです。 今後英語教育に力を入れるなら、ここで紹介されているお話を原書でそろえる学校ができてもいいのかな。
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小さい頃から慣れ親しんだ本の作者、翻訳者である著者が、どんな風にお話を捉え、体系化し、感じて欲しいと思っておられたのかが、よく伝わりました。また読み返したい作品がたくさんあり、この本の中に登場する作品も手に取りたい。
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