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古墳とヤマト政権 古代国家はいかに形成されたか 文春新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/文藝春秋 |
発売年月日 | 1999/04/19 |
JAN | 9784166600366 |
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古墳とヤマト政権
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商品レビュー
3.9
9件のお客様レビュー
近つ飛鳥博物館に来館した際に館長さんの著書を購入。 邪馬台国近畿圏説の重鎮とは知っていたけれど、その論拠を知ろうという気持ちもあった。(僕は、邪馬台国北九州説を信じている。) 流石、学者の書くものは論理が明快だなと思う処と、そんなズブズブの見解どうなの、と呆れる部分がある。 ...
近つ飛鳥博物館に来館した際に館長さんの著書を購入。 邪馬台国近畿圏説の重鎮とは知っていたけれど、その論拠を知ろうという気持ちもあった。(僕は、邪馬台国北九州説を信じている。) 流石、学者の書くものは論理が明快だなと思う処と、そんなズブズブの見解どうなの、と呆れる部分がある。 古墳時代前期まで日本では鉄の生産が殆どされておらず、鉄資源を大陸からの輸入に頼っていた。これが広域の部族連合の形成を齎し、最終的には玄界灘沿岸地域と瀬戸内海沿岸地域の対立に収斂したという論は納得。つまり、邪馬台国が魏に朝貢した時点では、瀬戸内連合に軍配が上がっているということ。 箸墓古墳が卑弥呼の墓という仮説のもと、卑弥呼の呪術的権威の後に部族連合の体制が確立してからの造営との見解も説得力がある。 しかしながら、濃尾平野に前方後方墳丘墓が幾つかあるからと、狗奴国に比定するのはどうだろう。狗奴国が邪馬台国の南とあるのは、中国が当時、日本の方位を誤っていたからという理由付け含めて、ムリヤリ感いっぱい。まして、濃尾平野の勢力とヤマトがずっと敵対関係ではなかったとか、濃尾平野勢力を牽制するため、ヤマトは関東に進出したという見解には呆れるしかない。 「やまと」は東日本への交通の起点という意見も納得し難い。竹ノ内街道を歩いたことあるけど、奈良盆地の隅で、西国からのアプローチには不便。まして伊賀を経て伊勢に至る交通路なんて信じられない。 という訳で、邪馬台国近畿説に鞍替えするのは至りませんでした。 正直、邪馬台国が何処にあろうと、どうでもいいように思っています。それより何故、纏向に各地の氏族が集まったのかという方が重要じゃないかなと。鉄の輸入のため同盟がされたという見解は興味深いものでした。この同盟のもとに、大陸の国の存在が部族の集結、原二ホン国の誕生に繋がったのかなと読後に考えています。 追記。河内王朝への交代はない。婿取りはあっただろうという見解。しかし、事実はその中間ではないだろうかと素人は考える。100%の白黒しかないと考えるのは、おかしくないだろうか。
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弥生時代から古墳時代、そしてヤマト政権の成立経緯をしりたくて読んでみようと思った本です。 あとがきにあるのですが、列島各地における古墳の出現を、古墳の伝播というような、歴史的に何ら説明したことにならない評価でお茶をにごしてきたそれまでの考古学による古墳研究を厳しく批判されたのが、...
弥生時代から古墳時代、そしてヤマト政権の成立経緯をしりたくて読んでみようと思った本です。 あとがきにあるのですが、列島各地における古墳の出現を、古墳の伝播というような、歴史的に何ら説明したことにならない評価でお茶をにごしてきたそれまでの考古学による古墳研究を厳しく批判されたのが、東アジア古代史の故西嶋定生しだったという。 そして、古墳の造営を連合政権としてのヤマト政権の政治秩序との関連で捉えられたことを学生時代に感銘を受けた著者が著したのがこの本であります。 内容ですが、 序章 古墳とは何か 第1章 古墳と邪馬台国 第2章 古墳と初期ヤマト政権 第3章 巨大古墳の世紀 第4章 ヤマト政権の変質 終章 古代国家への道 あとがき となっています。 納得した文章です。 河内・大和が瀬戸内海航路の終点であり、また広大な東日本への交通路の起点であるという、物資と人の流通・交流システムの要の位置を占めていたことによるものであろう。 狭義の大和、すなわち「やまと」の地は、まさに大和川(初瀬川)を溯り、伊賀をへて伊勢に至る交通路の起点の位置を占めている。 継体大王とヤマト政権の関係も解りやすかったです。
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古墳の種類の変遷や伝播の跡をたどって、古代日本の勢力図がどう移り変わっていったのかを説き明かす。 同時期に読んだ『「神と鬼のヤマト」誕生』でも手がかりとして取り上げられていた前方後方墳(円じゃなくて)の解釈が、ここではまた違うのが興味深い。
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