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「文明論之概略」を読む(下) 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店/岩波書店 |
発売年月日 | 1986/11/01 |
JAN | 9784004203278 |
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商品レビュー
4.3
6件のお客様レビュー
今から四半世紀前に亡くなった丸山真男が、今の世界を、今の日本の姿をどうとらえただろうかということに思いが至る。福沢諭吉の著作の購読から丸山が読み取った思想からは、現今の日本や世界がどう見えるのかをぜひ知りたいのである。
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丸山真男 「 文明論之概略 を読む 」 ヨーロッパと日本の文明論に はじまり、日本独立論で終わる下巻。 明治維新直後の過渡期にある日本が進むべきは、人民と政府による国家体制と、外国から自国の主権を守ることであり、そのために 文明(人民の精神の発達)を進める必要があるとする...
丸山真男 「 文明論之概略 を読む 」 ヨーロッパと日本の文明論に はじまり、日本独立論で終わる下巻。 明治維新直後の過渡期にある日本が進むべきは、人民と政府による国家体制と、外国から自国の主権を守ることであり、そのために 文明(人民の精神の発達)を進める必要があるとする論調 文明を進める際に障害となっているのは 権力の偏重。あらゆる社会関係に 権力の偏重が組み込まれているとしている 福沢諭吉 は比喩が 巧い。「一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し」は 過渡期の日本の姿をうまく表現している 福沢諭吉の目線は面白い〜いろいろな自由が牽制しあって、どの自由も絶対的な力を持たない〜そういうところに自由がある
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【「文明論之概略」を読む 下】 丸山真男著、岩波書店、1986年 福沢諭吉の「文明論之概略」を丸山真男が講義をしていく本の最終巻。 最終巻の最終章(第10章「自国の独立を論ず」)では、日本には「主権的国民国家」の形成が必要だということを説く。 それは、裏返して言えば「日本に...
【「文明論之概略」を読む 下】 丸山真男著、岩波書店、1986年 福沢諭吉の「文明論之概略」を丸山真男が講義をしていく本の最終巻。 最終巻の最終章(第10章「自国の独立を論ず」)では、日本には「主権的国民国家」の形成が必要だということを説く。 それは、裏返して言えば「日本には政府ありて国民(ネーション)なし」(第9章「日本文明の由来」)という言葉で表現されている。 だからこそ、福沢は教育の重要性を唱え、それは、学校教育だけではなく、ディスカッションの場を盛んにするなど、社会教育も含めてであるとし、著者の丸山は「それは、政治が社会を作るのではなく、逆に社会が政治を作るのだ、という彼(福沢)の持論と対応している」と説明する。 本書の刊行は明治8年。 明治6年に帰ってきた岩倉使節団は不平等条約撤廃の使命を帯びていたが、あえなく失敗。 明治10年には西南戦争。 新しく作った「国家」が風前の灯のようになるこの時期に、一般人に向かって、一人一人の教育こそが重要だとする福沢の気持ちが、いまなら少しわかる気がする。 ※それまでの感想はこちら↓ 【「文明論之概略」を読む 上】 https://www.facebook.com/sbyutaarai/posts/10211340235374499 【「文明論之概略」を読む 中】 https://www.facebook.com/sbyutaarai/posts/10211624919331420 東大に国費で留学してるイラン人の女子留学生のことを丸山が「結び」で書いている。 ーー 私の祖国イランは古代には世界に冠たる帝国であり、また輝かしい文化を誇っていたのに、近代になって植民地の境涯に沈淪し、今ようやくそこから這い上がろうとしている。日本は西欧の帝国主義的侵略の餌食とならず19世紀に独立国家の建設に成功した東アジアゆいつの国である。私はその機動力となった明治維新を知りたいので、維新の指導的思想家としての福澤について学びたい。 ーー いまこそ、福沢諭吉をもっと読んでみたいと思った。 #優読書
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