
- 中古
- 書籍
- 文庫
- 1225-16-07
ワイマルのロッテ(上) 岩波文庫

定価 ¥836
770円 定価より66円(7%)おトク
獲得ポイント7P
在庫なし
発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店/岩波書店 |
発売年月日 | 2002/07/11 |
JAN | 9784003243428 |
- 書籍
- 文庫
ワイマルのロッテ(上)
商品が入荷した店舗:0店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
ワイマルのロッテ(上)
¥770
在庫なし
商品レビュー
5
1件のお客様レビュー
ある日ワイマルの旅館エレファントを、品のよい年配の淑女が訪れた。実は彼女こそ『若きウェルテルの悩み』の悲恋の相手、ロッテの44年後の姿であった。彼女は(一応ワイマルに嫁いだ妹を訪ねるという目的はあったものの)44年前に別れた詩聖ゲーテ、つまり当時の“ウェルテル”に会うつもりでこの...
ある日ワイマルの旅館エレファントを、品のよい年配の淑女が訪れた。実は彼女こそ『若きウェルテルの悩み』の悲恋の相手、ロッテの44年後の姿であった。彼女は(一応ワイマルに嫁いだ妹を訪ねるという目的はあったものの)44年前に別れた詩聖ゲーテ、つまり当時の“ウェルテル”に会うつもりでこの地を訪れたのだった…。 上巻は、旅館に到着してからシャルロッテおばさまのモトを続々と訪れる人たちとの会談が続きます。 来訪客の中でも特筆すべきは、ゲーテのもとで長年秘書を務めているリーマー氏との会話でしょうか。 リーマーは、ゲーテ自身、または彼の作品や言葉について、 「倫理的でないもの、自然力的で中立的で、悪魔的で混迷したもの、一言で申しますと『妖魔的』なもの──(中略)──つまり、ひろい意味での寛容と圧倒的な忍耐づよさとの世界、善も悪もそれぞれ同等のアイロニカルな権利を持つ世界、目的も理由もない世界」 と、評しています。そして同時に、妖魔的であるゲーテを「悪魔性は神性の一面」です、と神になぞらえて「神の本質は明らかにすべてを包括するアイロニーです」とまで言っています。 ようするに、リーマーから見たゲーテは悪魔的でもあり同時に神的でもあるようです。リーマーは自分がゲーテの天才性に及ばないことに内心懊悩しつつも、彼のそばで仕事ができることの喜びを謳歌しています。 この会話により詩聖ゲーテの姿が浮き彫りにされていくのです。トーマス・マンはそうとうのゲーテファンなようですが(この作品から2年後に『ファウスト博士』とか書いてるあたりからも察せられる)マンの中での『ゲーテとはなんぞや』を、この小説を書くことによって明確にしたかった模様。
Posted by