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無根のナショナリズムを超えて 竹内好を再考する
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 日本評論社/日本評論社 |
発売年月日 | 2007/07/15 |
JAN | 9784535585065 |
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無根のナショナリズムを超えて
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そうです、今年は竹内好生誕100年の年です。今の心境を書きたいとも思いますが、とりあえず3年前に書いたものが確かありましたので、引っ張り出してきました。 ①忌日【2010年3月3日記述】 もう33年前、1977年3月3日に66歳で亡くなった竹内好は長野県生まれの中国文学者・文芸...
そうです、今年は竹内好生誕100年の年です。今の心境を書きたいとも思いますが、とりあえず3年前に書いたものが確かありましたので、引っ張り出してきました。 ①忌日【2010年3月3日記述】 もう33年前、1977年3月3日に66歳で亡くなった竹内好は長野県生まれの中国文学者・文芸評論家で、日本における魯迅紹介の第一人者。 いまだに彼を越える魯迅の理解者を知りませんが、そういえばこと中国文学・思想に関して、それほど意識して読んできた訳ではありませんが、新島淳良や竹内実、増田渉や矢吹晋、井波律子や宇野重昭や藤井省三など、ちょっと思い浮かべるだけでも数人の名前が挙がってきますが、いったい中国から学んだことは活かされているのか疑問です。 ②本の感想【2007年11月17日記述】 それまで大判の魯迅全集(1976年~78年刊行)を、ちらちら読んでいましたが、もっと手軽に読めるようにしたいと前から思っていたので、1993年中学入学を期に、思い切って、発売され初めた「ちくま文庫」の全6巻の竹内好訳の「魯迅文集」を購入しました。 そう、竹内好は、ドストエフスキーの米川正夫や江川卓のように、ヘッセやトーマス・マンの高橋義孝のように、あるいはまたミハイル・バフチンの川端香男里のように、それともサドやダダの澁澤龍彦のように、最初は魯迅の翻訳者・紹介者として、私の前に現れたのです。 この魯迅文集には、はまっちゃって、ボロボロになるほど読みました。こういう小説家が存在すること自体が、驚きでした。 彼は、マルローでもジイドでも、マルケスでもヘミングウェイでも、う~ん、ましてやジョージ・オーウェルでもなく、思索し行動する、既存の枠に収めることのできない、とてつもない小説家なのです。 あるいは近いといえば、小説家ではありませんが、大杉栄に似ているかもしれません。 その魯迅に導かれて、そしてやがて竹内好の「魯迅雑記」「方法としてのアジア」「日本イデオロギイ」「近代日本の思想」「不服従の遺産」「中国革命と日本」などを読むようになりました。 これには参りました。例えば相対性理論や、授業でやる数学や物理が、ひどく簡単で幼稚に思えるほど、難解な手に負えない代物でした。 革命と反革命とか、歴史を書き換えるとか、果てはプロレタリア文化大革命に至るまで、つまり今まで思弁的だった、単なる思考の領域だったものが、現実に関わるものとして、私の前に迫って来たのでした。 人間とは何か、とか、死とは何か、それから、恋とは、などなど、ただ本を読んで、思い、考え、ノートに呆れるほど自問自答して、悩み、ふさぎ込んでいた私は、更により以上に途方に暮れました。 ええっと、さて誰あろう、魯迅を通してというより、もっと鮮明に竹内好を媒介にして、中国ひいてはアジアの問題に直面して、悪戦苦闘の悪夢のような中学生時代を送ったのは私ですが、 振り返って冗談でそういうだけで、中2の夏休みには、なけなしの小遣いをはたいて一人で中国への旅に出かけたり、もちろんそれまでに準備万端、中国語は下手の横好き、太極拳や八段錦には素質があると言われ有頂天、北京料理はもとより上海・四川を手玉に取り中国料理の何たるかを極め、チャイナドレスはその頃まだ似合わず、といった具合にドップリのめり込んでいったものでした。 まあ、それはともかく、この本は、その竹内好の思想を発展・深化させる何かがあるかもしれない、とワクワクして期待を持って読みましたが、ごめんなさい、私の理解力が足らないものだから、何も目新しいものを発見することができませんでした。 でも、必ず何かあるはず、再読してもっとしっかり読み取るようにしようと思っています。 何故って、それは編者が加々美光行と、溺愛する鶴見俊輔のお二人であり、そして、著者の一人にあの管孝行がいるからです。 ああ、管孝行! 我が憧れの愛しのポレミカルなイデオローグよ。 演劇人としては不案内ですが、私にとっては、天皇制と右翼も含めた昭和思想の案内役でした。「天皇制」「天皇制ノート」「反昭和思想論」「現代の部落差別と天皇制」などなど そして「騒乱のフォークロア・・・方法としての民衆」が一番好きで、さまざまな面でかなり影響を受けたはずです。その管孝行との久しぶりの再開です。じっくり対話するに決まっています。
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