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自由への大いなる歩み 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店/岩波書店 |
発売年月日 | 2002/06/14 |
JAN | 9784004150039 |
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自由への大いなる歩み
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商品レビュー
4.7
11件のお客様レビュー
キング牧師の自筆になるバスボイコットからなる人権獲得の道程である。キング牧師の活動や演説は有名であるが、この本が現在キング牧師のことを知るすべての人に知られているとは言えないのではないか。現在普通に販売されていないのがおかしい。
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マーティン・ルーサー・キングの1958年の本。1955~1956年のモントゴメリーのバスボイコット運動を中心とした著作。 この運動については、キングに関する本でよく説明されているので、なんとなくわかった気になっているのだが、やはり当事者がボイコット終了後あまり時間をおかずに書い...
マーティン・ルーサー・キングの1958年の本。1955~1956年のモントゴメリーのバスボイコット運動を中心とした著作。 この運動については、キングに関する本でよく説明されているので、なんとなくわかった気になっているのだが、やはり当事者がボイコット終了後あまり時間をおかずに書いてある本はいろいろ伝わってくるものが違う。 キングはやはり言葉の力が強くて、彼の思想や信念を知るには、演説集が良いと思うのだが、この本は等身大なキングがいる気がする。 訳文の主語が「ぼく」とされているせいもあるかもしれないが、一人の博士課程を修了したばかりの牧師が、たまたまの成り行きで、バス・ボイコット運動の指導者、スポークスマンになって、運動をやっていくなかで、悩み、苦しみ、恐怖に教わりつつ、前に進んでいくなかで、リーダーとして成長していく過程が伝わってくる。 演説集では、ボイコット初日(12月5日)の歴史的な集会でのキングの演説は見事なもので、わたしは運動の最初から非暴力という方法論でやるということが明確であることから、これはもともとのキングの考えと思っていたのだが、この本によると演説を考える時間がほとんどなく、原稿なしで話したものであったようである。直前まで、運動を激励することとそれが暴力的なものにならないように、キリストの愛と繋がったものであるように悩んでいたという。 印象的なのは、キング一人のリーダーシップだけでなく、正しく自己組織化的にいろいろなプロジェクトが立ち上がり、運動が組織化されていくプロセスである。 そして、1年間、淡々と運動を続けているだけではなくて、その運動を潰すべく、さまざまな暴力が使われ、また政治もいろいろな手をうってくる。そうしたなかで、なすすべもなく負けそうになるなかでも、人々が団結して活動を続けていく姿は感動的としかいえない。 この本では、当事者が語る運動の経緯が中心なのだが、同時に、思想的な背景についても説明がなされており、キングのなかでの非暴力思想の理解がどう発展したかがわかって、興味深い。 あと、訳者は、マルクス系の人のようで、キリスト教的な世界観には批判的なようで、運動を評価しつつ、少し皮肉なコメントもあとがきには書いてある。この訳本が出版されたのは、1959年。まだ、公民権運動がこの後どうなるのかがわからない時点で、さらにはソ連の崩壊もまったく想定の範囲外だったわけで、その後、訳者はどう思っただろうか?もっとも、BLM運動などをみると、またどう思うのだろうか? なんかそんなことを考えてしまった。
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Black lives matter運動の最中、海外のインスタアカウントなどは真っ黒画面で埋め尽くされ、白人の有名人は自分たちがどれだけ特権を受けてきたか学び直す必要があると投稿。これを眺める日本人の私は何をすべきなんだろう、と思ったとき、改めて思うのは米国について映像を通して...
Black lives matter運動の最中、海外のインスタアカウントなどは真っ黒画面で埋め尽くされ、白人の有名人は自分たちがどれだけ特権を受けてきたか学び直す必要があると投稿。これを眺める日本人の私は何をすべきなんだろう、と思ったとき、改めて思うのは米国について映像を通してなんとなく知っている気になっていて、一応旅行でも訪れたことはあるけれど、実はその本当のところを知らないということだ。ドラマを何本かみたといっても有色人種の現状を描いたものはほとんど見たことがない(例外は、白人夫婦+アフリカ系、ベトナム系、コロンビア系の養子と実子という6人家族を描いた“here and now”で、これにはアフリカ系アメリカ人が警察に捕まったときの怖さが少し描かれていた)。 この本は言わずと知れたキング牧師の本だが、実際に牧師らが起こした行動がなんだったか初めて知る内容もあって衝撃だった。バスの差別的な座席制度の廃止を求めたのは知っていたが、そのためにバス乗車を拒否した黒人たちの輸送手段を確保するという、ロジスティックが確保されてこその運動であったとか、家に爆発物が送りつけられたことがあったとか。備忘録としてまとめると -ガンジーの非暴力抵抗に影響を受けた -差別廃止を訴えると同時に、これまでの差別が生み出してきた黒人の自己評価の低さ、差別による経済格差を指摘 -白人側に差別廃止=脅威と受け取られないために取るべき慎重な行動 といったことが差別される当事者側から、俯瞰的に冷静に、そして怒りを持つことなく書かれている。差別的制度自体が廃止された今、制度や法への抵抗という意味では古いかもしれない。でも、人々の考え方や態度という面では悲しいかな、まるで2020年の現状を指摘しているようだ。この知性と希望に満ち溢れた本を、この後筆者自身が殺されてしまうという結末を知りながら読むのも辛いものだった。でも、とても勉強になった。
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