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狭き門 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2013/07/01 |
JAN | 9784102045039 |
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商品レビュー
3.7
96件のお客様レビュー
結局のところ二人はお互いを愛していたのではなく、愛を成就すべく徳を積む行為(神へとお近づきになる道なのか?)に夢中になっていたのに過ぎないのかもしれない。 また、その過程で、ジェロームもアリサも本来の彼らを見ることなく、互いを神のように偶像崇拝してしまっていたとも思う。 恋やら...
結局のところ二人はお互いを愛していたのではなく、愛を成就すべく徳を積む行為(神へとお近づきになる道なのか?)に夢中になっていたのに過ぎないのかもしれない。 また、その過程で、ジェロームもアリサも本来の彼らを見ることなく、互いを神のように偶像崇拝してしまっていたとも思う。 恋やら愛はもっと世俗的で、シンプルなものなんじゃーん? サリンジャーのフラニーとゾーイーにあった、太っちょおばさまはキリストなんだよ、の方が自分にはしっくりくる。人間が神へと近づくのではなくて、すでに人間の中に神は宿っているって思いたい。
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アリサの破滅的な自己犠牲が純粋さによるものなのか、単なる固執なのか、いまいち私には理解に苦しむ。キリスト教の精神や福音書について、もっと知識があればまた違って読めるのかもしれない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
祖母の家にあったので読んでみました。 フランス文学だけあって難しかったですが アリサの 「死ぬってものはかえって近づけてくれるものだと思う。生きているうちに離れていたものを近づけてくれるもの」 その文章に惚れました。 この文章から彼女は心底ジェロームを愛してたのだなと感じました。 彼女は母親の不倫などで徳を積むことばかりを考え妹の幸せすら願った。けれど本心はジェロームへの恋のために徳を積もうとしてたかもしれない。 最後の日記には彼に当ててる文章が多く神ではなくジェロームを求めてることがわかり胸が痛くなりました。 彼女は狭き門ですら彼と行こうとも考えてもいました。 亡くなった彼女は離れていたものを近づけようとするものを彼に与えれたかもしれない。それはジェロームだけが知ることなのでしょう。
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