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アシュラ(文庫版)(下) 幻冬舎文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2006/02/09 |
JAN | 9784344407541 |
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アシュラ(文庫版)(下)
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商品レビュー
4
10件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「銭ゲバ」と同時期に連載。なんと。 ギャグ漫画からの脱却をこんな鮮烈な形で行うとは。 wikipediaによれば、 >第1話が掲載された『週刊少年マガジン』は各自治体で有害図書指定され社会問題に発展した最大の問題作 >今後の主人公が宗教的世界に目覚め人生のよりどころを確立することが説明されていたが、結局、描かれないまま最終話をむかえた。しかし、『週刊少年ジャンプ』(集英社)1981年26号に読み切りで完結編が掲載されその結末では実現している。 が、 >完結編は、ジョージ秋山捨てがたき選集 第2巻『銭ゲバの娘プーコ アシュラ 完結編』(青林工藝舎)に収録。 とあるので、この文庫版はブツ切りの状態なのだ。 うーん、これはこれで凄いのは凄いので、完結編を見たいような見たくないような。 なんと、 >2012年、フルCGでアニメ映画化された が、手掛けた監督が「TIGER & BUNNY」のさとうけいいち、というのは興味深い。 さらに、登場人物のアシュラの項目に、 >本来の構想ではもう少し連載を続けた後で法師から「命」という名前を授かる予定だった。この名前は秋山の息子の名前としても使われた[1]。 ジョージ先生、とことん全力な人なんだな……。 ちなみに手塚治虫「どろろ」は1967年~、本作は1971年~なので、影響はあるだろう。 にしても倫理的に凄まじい……というか、手塚治虫すら劇画の波に影響されていたわけで、「まんが道」で寺田ヒロオが劇画ブームに憂慮して執筆すら辞めたのも、ゆえなきことではないな、と本作で判った。 あるいは漫画業界全体が狂騒的な方向に向かった、ということなのかも。
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地獄みたいな作品だった。生まれなければ良かったのにってどんな気持ちなんだろう。人間の卑しさ、醜さ、残酷さを一度にぶちまけられたみたいだ。そうさせてしまう時代が悪いのかもしれない。でも飢えのために人を食らってしまうことこそが哀れさなのかもしれない 追い詰められた人間は獣になる。で...
地獄みたいな作品だった。生まれなければ良かったのにってどんな気持ちなんだろう。人間の卑しさ、醜さ、残酷さを一度にぶちまけられたみたいだ。そうさせてしまう時代が悪いのかもしれない。でも飢えのために人を食らってしまうことこそが哀れさなのかもしれない 追い詰められた人間は獣になる。でもそれでも生きていくのが人間なのかもしれない
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生まれたのは親と言うものがいたからかもしれない、だが、アシュラが生き延びたのはアシュラ自身の生命力の強さであり、アシュラには親の手を借りたと言う事実がない。親がきちんと自分を育てようとしてくれていれば、アシュラは阿修羅となって生き延びる必要がなかった。愛されないと生まれて来ただけ...
生まれたのは親と言うものがいたからかもしれない、だが、アシュラが生き延びたのはアシュラ自身の生命力の強さであり、アシュラには親の手を借りたと言う事実がない。親がきちんと自分を育てようとしてくれていれば、アシュラは阿修羅となって生き延びる必要がなかった。愛されないと生まれて来ただけでな人間にはなれないんだなぁ…父親に叫ぶアシュラの「なんで生んだ」言葉は正当なんだよ…。アシュラが自分の力で生き延びたからこそ、親を許せ、許さないとお前が辛い、と言う事も言える時が訪れている…アシュラが一人で生き延びた事に対して、誰かが彼に償わずして、アシュラに人間らしく許してやれ、と言うのは酷だ。 「にくい」と言いながらそれでもアシュラは「強い」が為に苦悩する。お前の方に許してやれる権利がある、と言う様に…偽善だ、そんな事を言うだけなら誰にでも言える、と思う先に法師がいる。アシュラに解らせる為に、考えさせる為に、法師はアシュラにも解る方法で示す。 飢えに接した事のない現在社会の人間が如何に色んな事を複雑にして、それによって人間の根本を見失っていると言うのが自分の身に置き替えてもよく解った作品だった。 あとがきに同作者の『博愛の人』と言う作品があり、ここで終わった本作を掘り下げた作品になっていると言うから、こちらも読んでみたい。
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