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説経 小栗判官 ちくま文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房/筑摩書房 |
発売年月日 | 2003/01/10 |
JAN | 9784480038012 |
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説経 小栗判官
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商品レビュー
3.7
8件のお客様レビュー
近藤ようこさんのシンプルな絵柄で描かれる小栗判官は、大変イイ男。照手姫は美しく憂いに満ちながら、はっきり意志を持つ、魅力的な女性。小栗が黄泉から返るシーンにはドッキリさせられ、印象的だった。再生の物語という意味で読むと、また感慨深い。どこまで落とされても、人間にはまた立ち直る力が...
近藤ようこさんのシンプルな絵柄で描かれる小栗判官は、大変イイ男。照手姫は美しく憂いに満ちながら、はっきり意志を持つ、魅力的な女性。小栗が黄泉から返るシーンにはドッキリさせられ、印象的だった。再生の物語という意味で読むと、また感慨深い。どこまで落とされても、人間にはまた立ち直る力がある。5年前、熊野へ行った時に友人が持参していて、湯の峰温泉へ行く前に読ませてもらい、由来を知ることができた。その後、自分でも購入したのだった。非常に思い出深く、読み返してまた熊野詣でがしたくなった。
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絵柄を小説における文体だと考えると、その文体は非常に静かな語り口を持っている。小栗判官のおどろおどろしい内容とその静けさとが反目することなく、不思議な物語世界を感じさせる好著。
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説経節のうち、最も長い「小栗判官」を漫画化した作品 先日、『説経節』を読んで、大変おもしろかった。 それとは別に、安吾の『戦争と一人の女』が漫画化されたという話を聞いて、ふぅん、それおもしろそうだな・・・と思ったら、その著者、近藤ようこさんが説経節を漫画化しているのだという。お...
説経節のうち、最も長い「小栗判官」を漫画化した作品 先日、『説経節』を読んで、大変おもしろかった。 それとは別に、安吾の『戦争と一人の女』が漫画化されたという話を聞いて、ふぅん、それおもしろそうだな・・・と思ったら、その著者、近藤ようこさんが説経節を漫画化しているのだという。おやおや、それは読んでみなくちゃ、と入手してみたのが本書である。 シンプルな線で、原著の流れに比較的忠実に作画されている。 表紙は小栗判官の妻、照手姫。凛として美しく、鮮烈である。 漫画という読みやすい形で提示されてみると、あらためてこのお話が非常にうねりのあるストーリーであることに感心する。 京に始まり、常陸、相模、越後、越中、加賀、敦賀、大津、美濃、藤沢、富士、熊野、再び、京、相模と舞台は東西幅広い。出てくるものも、個性豊かな人間に加え、沼に住まう大蛇や人を喰らう馬、地獄の閻魔とさまざまだ。 終幕は大団円といえば大団円なのだが、緻密に編み込まれ、伏線が回収されていくといったような、ある種、プロットを元に、人為的に組立てられたものではない。 迸る奔流がやがて大海に至るような、作者ら自身にも制御不能な力が働いているのではないかと思わせるような、強いエネルギーを感じる。 この物語を体のどこかに抱えながら生きていけるのは幸せなことだ。 *スーパー歌舞伎の演目にもなっているのだそうで(原作・梅原猛)、これはいつか見てみたいなぁ・・・。 *照手姫が白く美しいのに嫉妬して、意地悪なおばあさんが燻して黒くしようとするエピソードがおかしい。
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