商品レビュー
4.4
58件のお客様レビュー
「李陵」よりは「弟子…
「李陵」よりは「弟子」や「名人伝」のほうがおもしろかったです。そして一番おもしろかったのが西遊記の砂悟浄が主人公の「悟浄出世」と「悟浄嘆異」です。これは西遊記好きならば見て損はないです。
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『李陵』 主人公の李陵の他に、蘇武、司馬遷の生き様が書かれていて、 蘇武は、李陵の旧友で同じく匈奴に捕まってしまったけど、超立派な漢気の持ち主で、己の愛国心を貫き、最後は祖国に呼び戻された、まさに天命の持ち主。 司馬遷は、李陵を擁護する発言が原因で腐刑(男性器ちょん切り)と言う...
『李陵』 主人公の李陵の他に、蘇武、司馬遷の生き様が書かれていて、 蘇武は、李陵の旧友で同じく匈奴に捕まってしまったけど、超立派な漢気の持ち主で、己の愛国心を貫き、最後は祖国に呼び戻された、まさに天命の持ち主。 司馬遷は、李陵を擁護する発言が原因で腐刑(男性器ちょん切り)と言う彼のプライド的に死ぬ程耐え難い屈辱を受けながらも、史記を書き上げると言う使命だけで生き、書き上げた後すぐ亡くなったらしい。 李陵は、充分戦ったし、匈奴の捕虜になったのも仕方ないし、祖国もそんな李陵に対して冷たい仕打ちだったけど、蘇武と比べちゃうとそこまでの人じゃないって言うか中途半端で。 李陵自身、蘇武に会うとイライラしてしまうのは崇高すぎる彼と比べてしまうからかな。 自分を庇って窮地に陥った司馬遷のことは、李陵は気にも留めてない。でも司馬遷は史記を後世に残すという偉業を達成。(李陵より何かを成し遂げている。そして、李陵は司馬遷の史記によって歴史に少しでも名が残ったんだよね。たぶん。) 2人と比べてしまうと霞む李陵だけど、私は、李陵も極限状態の中で精一杯生きたと思う。残念ながら歴史に回収されたのは英雄としてではなかったけれど。。1番リアルで人間味があると思う。 漢にも匈奴にもどっち側にもつききれなかった李陵。どっちの社会からもはみ出しちゃったような居場所のなさを感じて少し悲しくなった。最後の数文がなんだか物悲しかった。 『弟子』論語のスピンオフみたいな感じで好き!ずっと子路の心の中のモヤモヤに共感しながら読んだ。最期は孔子が心配したとおりになってしまったけど、子路の望んだ生き方。残された孔子の悲しみに想いが傾く。 『名人伝』 弓の名人・紀昌の生涯から、「枯淡虚静」とは何かを問う。 名人への執着に満ちていた紀昌だが、極限まで道を極め、最後には2度と弓を手に取らなくなる。 それは俗世間の価値観からの解放と、心の奥に訪れた静けさのように感じた。 若い頃の情熱から成熟を経て、やがて一見枯れたような静かな心境に落ち着いていくのが理想の人生なのかもしれない。 『山月記』 悲しい虎、李徴。 自嘲癖は、自分を守る鎧なんだと知った。 李徴も、虎になる前にもっと自分の弱さに気づけたら良かった。 それでも、虎になってなお作品を残したいという強い意志には、凄みを感じた。 『悟浄出世』 西遊記の沙悟浄に スポットを当てた物語。 一番地味な存在だと思っていたけれど、 実はとても考えすぎてしまう人(河童)。 さまざまな師を訪ね、教えを乞うものの、 なかなか腹落ちしない。 読んでいて感じたのは、 「教えは与えられるものでも、悟りは自分で気づくものだ」ということと、 「考えすぎるより、まずは一歩動いてみることの大切さ」
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