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ブッダの夢 河合隼雄と中沢新一の対話 河合隼雄と中沢新一の対話 朝日文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 朝日新聞社/朝日新聞社 |
発売年月日 | 2001/02/15 |
JAN | 9784022642622 |
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ブッダの夢 河合隼雄と中沢新一の対話
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ユング派の臨床心理学者の河合隼雄と、チベット密教の修業の実践経験もある宗教学者の中沢新一による、宗教と科学をめぐる対話です。 宮沢賢治をめぐる対話では、河合が「非情な悲しみ」ということばで賢治の作品世界を表現しています。この「非情な悲しみ」は、センチメンタルな悲しみとは異なり、...
ユング派の臨床心理学者の河合隼雄と、チベット密教の修業の実践経験もある宗教学者の中沢新一による、宗教と科学をめぐる対話です。 宮沢賢治をめぐる対話では、河合が「非情な悲しみ」ということばで賢治の作品世界を表現しています。この「非情な悲しみ」は、センチメンタルな悲しみとは異なり、「非個人的な悲しみ」「インパーソナル・ソロー」だと河合は説明しています。センチメンタリズムは、自分の理解できる範囲内での感情の奔出でしかありません。賢治が見ていた人生の悲哀は、そうした個人的な感情を越えたところに、静かに拡がっているもののことを意味しています。 一方、こうした河合の意見の開陳を受けた中沢は、「どんなちいちゃい生き物でも、みんな苦しみを背負っているのを見て、悲しくてしようがないから泣いてばっかりいた菩薩様」の話を展開します。さらに、哲学のはじまりは驚きではなく「人生の悲哀」だと言った哲学者の西田幾多郎や、童謡『赤とんぼ』を作曲した山田耕筰も、同じような悲哀を見ていたと指摘します。 こうした賢治の「非情な悲しみ」は、母性的な心理を突き抜けていると河合は考えています。一方には、すべてを理性的に割り切ろうとする父性社会の西洋があり、他方には、すべてをセンチメンタルな感情のなかに溶かし込んでしまう母性社会の日本があるとすれば、この双方を見据えつつ、人間の全体像をとらえようとしているのが河合の立場だと考えることができるでしょう。これに対して、宗教と科学の対立を超えて、トータルな世界の把握をめざしているのが中沢だといえるかもしれません。この二人が、ともに賢治の作品世界に共感を示しているのは、興味深い事実であるように感じました。
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心理学者である河合隼雄さんと、宗教学者で思想家の中沢新一さんの対談集。人類の大きな知恵である「仏教」を軸に、その周辺の事、ラカンやレヴィ・ストロース、宮沢賢治、箱庭療法、アメリカ・インディアンの神話、スピノザ、夢などを交えたお話。 NOTE記録 https://note.com/nabechoo/n/nf6f8391cc703 めちゃくちゃ面白い。お気に入りの本。最初に中沢さんが「WOID」と言っていたけど、自分にとっては心躍らせるヤバい風が吹きされされていた。深く難解な部分もあったが、対談形式なので、それほど難しいこともなく、興味深いことを分かりやすく語られており、楽しい。時折、河合さんの素敵なジョークもはさみつつで和ましてくれる笑 二人とも、博覧強記で、豊富な経験、豊かな表現力、そんな会話に触れ合える喜び。良き読書体験。
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ただの仏教の話ではない。 これは、河合氏による中沢氏のセラピーである。 その内容を一冊の本に収めてあるのだから、 後世まで残し続けたい、大変貴重な資料である。
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