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フランス自由主義の成立 公共圏の思想史
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 名古屋大学出版会/名古屋大学出版会 |
発売年月日 | 2007/02/28 |
JAN | 9784815805579 |
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フランス自由主義の成立
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近年修正学派のフランス革命研究が強く推進している「フランス自由主義」の成立とその展開を、啓蒙期からギゾーにかけて、跡づける研究。この研究でとりわけ強調されるのは、チュルゴ改革以降、フィジオクラートとコンドルセに代表される二つの自由主義が存在したということである。フィジオクラートの...
近年修正学派のフランス革命研究が強く推進している「フランス自由主義」の成立とその展開を、啓蒙期からギゾーにかけて、跡づける研究。この研究でとりわけ強調されるのは、チュルゴ改革以降、フィジオクラートとコンドルセに代表される二つの自由主義が存在したということである。フィジオクラートの追求する自由は、所有者市民の自由として、国家権力への市民の関与を軸に具体化されていく。一方のコンドルセに発する自由主義は、国家権力への関与のみならず、公共圏における個人の発信力に可能性を見出す、公共圏のポリティクスを視野に入れた自由主義として構成されていく。革命以降のフランス政治社会が、フィジオクラート的自由主義を出発点としながら政治に関与できる国民の層を拡大した一方で、それは科学的統治による世論への介入といった側面も見られる。一方個人の自由に依拠する自由主義は、ルソーやスミスに遡る感情重視の道徳哲学に依拠しながら、政治社会に回収しきれない個人の活動の領域を強調して国家権力と対峙する一方で、政治社会とは完全に切り離されたロマン主義的な理解をされるようになっていく。おおよそこのような見取り図が、コンドルセ、スタール夫人、バンジャマン・コンスタンを中軸に据えながらダイナミックに描き出されている。扱う思想の範囲の広さ、国家による自由というフランスに典型的だとされる思想潮流に回収しきれない自由主義像を浮彫りしている点など、非常にスリリングな叙述が展開されている。
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