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第八森の子どもたち 福音館文庫 物語S-51
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 福音館書店 |
発売年月日 | 2007/05/15 |
JAN | 9784834022780 |
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第八森の子どもたち
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第二次大戦下のオランダで、ドイツ軍に追われて森の中の農家で生活することになったノーチェと父親。 農家の主人の夫婦は、ノーチェたち親子だけでなく、逃げてきたドイツ兵や、食べ物を求めてやってきた人たちを家に住ませたり、次々とやってくる人々に牛乳や食べ物を分けてあげる。ユダヤ人も助ける...
第二次大戦下のオランダで、ドイツ軍に追われて森の中の農家で生活することになったノーチェと父親。 農家の主人の夫婦は、ノーチェたち親子だけでなく、逃げてきたドイツ兵や、食べ物を求めてやってきた人たちを家に住ませたり、次々とやってくる人々に牛乳や食べ物を分けてあげる。ユダヤ人も助ける。 ノーチェは、牛や馬、やぎの世話、農作業なんかも、農家の仕事をたくさん手伝い、周辺の森で、たくさん遊ぶ。自然の中での遊びは本当に楽しい。 森の中で逃げ惑っている若いユダヤ人の夫婦が赤ちゃんを産んだが、泣き声でドイツ兵に見つからないように、その赤ちゃんを農家で預かることになった。 可愛らしい赤ちゃん、ノーチェは可愛くてたまりません。その時の様子が・・・ 「ノーチェの顔は真っ赤になりました。今まで考えたことはなかったけれど、ノーチェは赤ちゃんの世話をしてみたかったのです。それにちゃんとやれる自信もありました。 ・・・ 自分も、こういう時あったな〜。やりたいことがある時って、こんな風な、気持ちになるな〜。と思った。 それから、次のところも、すごく共感!・・・ 今、向こうの屋根まで渡らなかったら、きっと百歳のお婆さんになるまで後悔するわ ・・・ うんうん。これも、「ちょっと怖いけど、やってみたい!」って時に、こんな気持ちになる!! 次に、大きく頷いてしまったのは、ここ・・・ 「あの人たち、きっとサラが私の子供だと思っているんだわ。あんなに若い子がお母さんだなんてと思っているんだ。お願いだから私に話しかけないでちょうだい」 ・・・ 話しかけれらたら、自分が子供だってバレちゃうからね。こんなところは、なんだか昔の自分のことみたいで、クスッと笑ってしまった。 それから、時々ノーチェが歌う歌!自分の世界とは違う世界のお話を歌うことで、その世界を想像していて、本当にかわいい。 歌って、子どもにとって大事だなと思った。夢や希望を与える歌ばかりを、子どもに聞いてほしいなと思った。 こんなに幸せなノーチェの生活だけれど、戦争の影は、確実にノーチェの周辺に迫っている。 その対比が、悲しい現実を際立たせている。
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第ニ次世界大戦末期のオランダ。 11歳の少女ノーチェは住む町を追われ、父親と共に森の中の農家にたどり着いた。 この本では、戦時下の人々の暮らしが少女の目を通して語られていく。 「この家ってふしぎね。場所によってぜんぜんちがうにおいがするんだもの」 農家クラップヘクの見取り図が書...
第ニ次世界大戦末期のオランダ。 11歳の少女ノーチェは住む町を追われ、父親と共に森の中の農家にたどり着いた。 この本では、戦時下の人々の暮らしが少女の目を通して語られていく。 「この家ってふしぎね。場所によってぜんぜんちがうにおいがするんだもの」 農家クラップヘクの見取り図が書かれてあるので、人や家畜が同じ屋根の下で暮らしているのがよくわかる。 おやじさんとヤンナおばさんは淡々と日々の仕事をこなし、お腹をすかせている人には牛乳や食べ物を分け与える。脱走兵をかくまったり、住まいを無くした人を受け入れたりと共助の精神を持っている。 ヤンナおばさんは、障害のある「おねえちゃん」を他の子と分け隔てなく育て、農家暮らしが初めてのノーチェのこともよく見ている。〈この子なら出来るだろう〉とお産の手伝いまでさせるのだからすごい。 大人は戦争の中の子どもは「かわいそう」と言う。子どもは「こわいこともあるけど、楽しいことだってある」と思っている。いつも好奇心や冒険心を忘れない。ここでの暮らしがかけがえのない思い出として心に残っていたから、著者は書きたいと思ったのだろう。 ノーチェが森に隠れているユダヤ人の子どもに語ってあげた、ウクライナ民話『てぶくろ』をもう一度読みたくなった。
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第二次世界大戦中のオランダでの普通の人々の暮らしがえがかれている。ノーチェの暮らすオランダのアルネムはドイツ軍に占領され、ノーチェと父は住む場所を失い、町から離れたクラップヘク農場に助けてもらい住むことになる。 クラップヘクのおやじさんやヤンナおばさんは、見かけ以上に肝がすわって...
第二次世界大戦中のオランダでの普通の人々の暮らしがえがかれている。ノーチェの暮らすオランダのアルネムはドイツ軍に占領され、ノーチェと父は住む場所を失い、町から離れたクラップヘク農場に助けてもらい住むことになる。 クラップヘクのおやじさんやヤンナおばさんは、見かけ以上に肝がすわっている。ユダヤ人の家族を森でかくまったり、脱走兵のテオをこっそり住まわせたりしていた。見つかったら死んでしまうかもしれないのに。そして気前もいい。ミルクや野菜やスープなど助けを求めてくる人に分け与える。さり気なく気配りして、自分勝手なウォルトハウスさん一家ともイザコザを起こさない。ノーチェは歳の割に大人びていて、赤ちゃんの世話や農場の手伝いもして、お産の手伝いまでこなす。戦争のせいかも。 戦争中であっても理性を保ち、人間らしい生き方ができる人達には尊敬の念しかない。 ノーチェは戦争が終わり、また、町に戻る事になったのが、残念で、学校にいても時々ぼんやりしてしまうのだった。 戦争という大人の都合で振り回される子ども達こそが最大の被害者だと思う。 自然描写や農場の様子が写実的でよく分かるのが素晴らしい。金の石筆賞受賞作。
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