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勘定奉行荻原重秀の生涯 新井白石が嫉妬した天才経済官僚 集英社新書
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勘定奉行荻原重秀の生涯 新井白石が嫉妬した天才経済官僚 集英社新書

村井淳志【著】

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勘定奉行荻原重秀の生涯 新井白石が嫉妬した天才経済官僚 集英社新書

定価 ¥770

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社/集英社
発売年月日 2007/03/21
JAN 9784087203851

勘定奉行荻原重秀の生涯

¥220

商品レビュー

4

11件のお客様レビュー

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2023/07/23

江戸の初期、ケインズの貨幣論の200年前に、金属本位の実物貨幣から政府が信用の裏打ちする名目貨幣を持ち込み幕府の財政を救ったのを始め、佐渡金山の排水工事を指揮して増産させ、長崎奉行所の改革、全国的な検地、地震や飢饉などへの対応など、斬新な方法で財政を切り盛りする姿は、現代の政策論...

江戸の初期、ケインズの貨幣論の200年前に、金属本位の実物貨幣から政府が信用の裏打ちする名目貨幣を持ち込み幕府の財政を救ったのを始め、佐渡金山の排水工事を指揮して増産させ、長崎奉行所の改革、全国的な検地、地震や飢饉などへの対応など、斬新な方法で財政を切り盛りする姿は、現代の政策論からも妥当性が高く、『人生、何回目?』のレベルではなく、『異世界転生モノ』のレベル感。 新井白石から蛇蝎の如く憎まれ、(おそらく)暗殺され、死してなお、白石の膨大な著述の中で悪評を残され、後世では失策の人として教科書に乗る。 歴史とはそういうもんやなぁ、などという訳知り的な言い訳せず、こういう方々の業績をキチンと理解したい。

Posted by ブクログ

2018/06/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『月華の銀橋』の元となっただろう萩原重秀の研究。田沼意次と同様に歴史史料によってイメージが歪んでいる重要参考人。  本当にキレッキレの財務官僚の手腕炸裂って感じ。  ケインズよりも早く貨幣経済の本質に気づいていたってところがクール。兌換貨幣じゃなくて不換貨幣としての金貨の流通の機能について感づけるとか、経済センスが半端ない。重秀ハンパないって!  異次元の金融緩和を続ける2018年の日本。貨幣の供給を増やしてどうなるのだろう。  ここで重秀と現代の違いを考えよう。  重秀は貨幣改鋳の後にきちんと財政改革を次々に打ち出した。長崎貿易改革、地方直し、できなかったけど俸禄を減らして武士への支出をへらしたかった。劇薬である貨幣改鋳による出目創出だけでは問題の根本解決にはならないことはわかっていた。だから財政改革もしようとした。これがその後の幕府体制の基盤になったのは間違いない。  この後も幕府は改鋳を時々行っているし、この頃から商人に対する課税とかも増やしていったし、重秀が政治に与えたインパクトは計り知れない。  しかし、現代の政治では黒田バズーカの後にドラスティックな改革をおこなえていない。できれば、年金の停止とか、税制の消費税一本化とか、公務員の大幅削減とか、そういうことを一緒にやってれば効果があったのになぁ…と思う。残念である。  日本はどうにも大きくなりすぎた。だから政治改革を劇的に行うことができない。これは先進国の辛みだなぁ。

Posted by ブクログ

2017/01/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2007年刊。著者は金沢大学教育学部教授。◆江戸時代、4代将軍家綱から6代将軍家宣までの約35年、幕府勘定方で辣腕を振るった荻原重秀。貨幣改鋳で経済を混乱に陥れたという評に対して、商品経済の進展から貨幣の大量発行が必要とされていた時代の趨勢に従った優れたセンスの持ち主との評もある。本書は最近の史学での経済学的視座の重要性に立脚し、後者に沿った重秀像を開陳する。儒学者白石には理解し得なかったことが容易に想像できる上、田沼等、同時代人から酷評される江戸期の人物を色眼鏡で見てはならないことを教えてくれる書だ。

Posted by ブクログ

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