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実朝の首
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実朝の首

葉室麟【著】

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実朝の首

定価 ¥2,090

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新人物往来社/新人物往来社
発売年月日 2007/05/17
JAN 9784404034694

実朝の首

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商品レビュー

3.6

7件のお客様レビュー

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2022/10/04

長い間積読でしたが、大河ドラマを見て本のことを思い出して読みました。本能寺で死んだ信長の首がなくなる話を以前読んだが、鎌倉時代というのは、首がラグビーボールさながら、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしても不思議はないのでしょう。最後に実朝の首を誰がジャッカルするのでしょうね?

Posted by ブクログ

2022/03/27

あとがきより 『右大臣拝賀式の夜、甥の公暁によって殺された源実朝の首は忽然として消えた。(中略)  葬儀では、首のかわりに実朝が残していた紙が棺に入れられたという。  (中略)では、消えた実朝の首はどこへ行ったかというと、武常晴という武士によって相模国の波多野(現秦野市)に運ばれ...

あとがきより 『右大臣拝賀式の夜、甥の公暁によって殺された源実朝の首は忽然として消えた。(中略)  葬儀では、首のかわりに実朝が残していた紙が棺に入れられたという。  (中略)では、消えた実朝の首はどこへ行ったかというと、武常晴という武士によって相模国の波多野(現秦野市)に運ばれ、波多野氏によって葬られて首塚が建てられたという伝承がある』 なぜ実朝の首は持ち去られたのか? 公暁に実朝暗殺をそそのかした黒幕として疑われた、北条義時と三浦義村に恨みを持つ者によるのか。 というところから小説の構想が始まったそうだ。 現在放送中の大河ドラマの予習として鎌倉時代の歴史小説を読んでみる第二弾(勝手に名付けた)は源実朝の首を巡っての鎌倉vs京都、北条vs反北条の暗闘及び承久の乱が起こるまでを描いたもの。 第一弾の篠綾子さん「星月夜の鬼子母神」でも感じたことだが、この作品の北条政子もブレない人だった。 『実朝に忠節を尽くしてくれる者がいたことは、まことにありがたい。されど、鎌倉には鎌倉の進まねばならぬ道があるのです。たとえそれが修羅の道であったとしても進み始めたうえは退くことはできません。その道を邪魔する者は、たとえ忠義の者でも、わたしは許しません』 物語は実朝を暗殺した公暁、その首を奪った弥源太、公暁を唆した三浦義村、義村に全てを押し付けようとする北条義時、そして弥源太から首を奪った武常晴の行先には和田合戦で敗れた和田一族の生き残りたち、京では将軍の座を狙う源頼茂に権力を取り戻したい後鳥羽上皇、それらを一歩引いて面白おかしく見つめている周辺の者たちがけん制し合い騙し合い殺し合い…と混沌としている。 だが個人的にはそうした権力争いや私怨からは一歩引いた政子の強い意志が印象的だった。 『子が死んで悲しくない母がこの世にあると思うのですか。まして、実朝を殺したのは孫の公暁。これほどの辛い目に会った女が他にいると思いますか』 子を次々と亡くし(頼家の方は『星月夜の鬼子母神』によると政子が命じて殺したのだが)どれほどの血が流れても鎌倉を守るその意志を思うと、やはり彼女が守りたかったのは北条家であり鎌倉政治だったのだろうと思う。 一方で実朝は『武門に生まれるべき人ではなかった』との政子の評だが、違う時代や場所に生まれていれば良い政治家になれただろうし良い人生を送れただろうと思うと辛い。 彼を慕う朝盛のような忠臣がたくさんいたのも意外だが嬉しい。 物語の冒頭で死んでしまう彼だが、作中にも度々書かれているように、首だけになってしまった彼は周囲の人々や京の人々の様々な人間の本音を引き出し争うその姿を見つめていたようにも思える。 出来れば彼の短い人生ももう少し知りたかった。 もう一人印象的な存在は「星月夜の鬼子母神」にも出てきた政子の孫・鞠子。公暁の妹でもある。 将軍の暗殺者の妹でありながら、政子の血を引く孫でもあるという複雑な立ち位置にいる鞠子は時に和田一族を助けるという危うい行動に出る一方で、最終的には幼い四代将軍の妻となり尼将軍・政子の跡を継ぐ。 残念ながら死産の際に世を去ったが、短い間とは言え彼女がどのように鎌倉で采配したのかも知りたいところだ。 この作品での北条義時も三浦義村もダークで自分のことばかり考えていて良いところはない。ドラマのキャラクターが新鮮に描かれているということなのだろう。 何しろ登場人物が多すぎて構図をつかむのが大変だった。気になる人物はそのたびに調べていたので読み終えるのに時間が掛かった。 今後も折に触れて鎌倉時代の歴史ものを読んでいきたい。

Posted by ブクログ

2017/04/20

淡々と。埋もれた歴史の裏側。展開の裏で、本文にもあったけどずっと実朝の首が高みから見下ろしているような。

Posted by ブクログ