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1000の小説とバックベアード
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2007/03/30 |
JAN | 9784104525027 |
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1000の小説とバックベアード
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商品レビュー
3.3
32件のお客様レビュー
一般的に物書きというと「小説家」という肩書きがつくが、ある特定の人だけに絞ったテーマで文章を書く肩書きの人を、この世界の中で「片説家」という。この「片説家」なる人物が主人公の物語。 「片説家」は特定の世界にしか開かれていない世界なので、「小説」というものに対して、ひどく卑下して...
一般的に物書きというと「小説家」という肩書きがつくが、ある特定の人だけに絞ったテーマで文章を書く肩書きの人を、この世界の中で「片説家」という。この「片説家」なる人物が主人公の物語。 「片説家」は特定の世界にしか開かれていない世界なので、「小説」というものに対して、ひどく卑下しているような印象を抱く。 主人公の木原もその一人だったが、ある女性から「自分の文章を書いて欲しい」と、いつのまにか忘れていた感情を揺さぶられるような要望をもらう。 「小説家」または「小説」というものが、世界といかに繋がり、そのために責任を生じて、煩わしさを感じるものであるかが、「片説家」というはじめてのフィルターによって、気付かされ新鮮な気持ちになる。 同時に、卑下していた自分からなんとか脱却、考えを改めることができると、主人公が勇気を出して、乗り越えていく様が、応援したくなる。 普段何げなく読んでいる「小説」というものに真に考え、迫った文章であり、「小説」の価値や存在に対して新たな視点で考えさせられ、不思議な感覚を覚えた。 物事の視点は非常に、珍しく読むのが億劫になるかと思ったが、著者の技量によるところだと思うがすらすら読めた。
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片説(へんせつ)家は、小説家と似ているようで本質がまるで違う。片説家はグループを組み、皆で書き、読者ではなく依頼人一人の為に物語を書くのだ。 二十七歳の誕生日、片説家を首になった主人公の元を一人の女性が訪ねてくる。失踪した妹を探す彼女はある依頼をしてくる。「小説家になってみません...
片説(へんせつ)家は、小説家と似ているようで本質がまるで違う。片説家はグループを組み、皆で書き、読者ではなく依頼人一人の為に物語を書くのだ。 二十七歳の誕生日、片説家を首になった主人公の元を一人の女性が訪ねてくる。失踪した妹を探す彼女はある依頼をしてくる。「小説家になってみませんか」 はたして著者は、小説が好きなのか嫌いなのか?はたまた好き過ぎて憎んでいるのだろうか? 小説の現状を憂いているのか、希望を持っているのか? 小説家を称えているようでもあり、自虐しているようでもあり、数多くの小説家志望者を励ましているようでも卑下しているようにも見える。 言ってみればよく分からない。話自体が『バックベアード』のような存在。 何はともあれ、私は本を読めば心を揺さぶられるし、楽しいので幸せなんだと思った。
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佐藤友哉氏のおもしろ小説『1000の小説とバックベアード』を読了。オーダーを受けてその人や企業の為に文書を書く片説家という職業があるという設定の中、片説家として働いた会社から解雇され、ある結社が作っている小説家になろうとしてなれなかったひとを幽閉する図書館に連れ込まれてしまうとこ...
佐藤友哉氏のおもしろ小説『1000の小説とバックベアード』を読了。オーダーを受けてその人や企業の為に文書を書く片説家という職業があるという設定の中、片説家として働いた会社から解雇され、ある結社が作っている小説家になろうとしてなれなかったひとを幽閉する図書館に連れ込まれてしまうところから物語は始まる。一瞬難しい展開かと思いきや話は主人公がもう一つの結社”日本文学”に導かれ旅をしながら小説家になるという決心をしていくという不思議なストーリー。ファンタジー小説なんだろうが、ちょっとサスペンス的要素もあり、小説というテーマと結びつけたファンタジーなのでかなり面白く読めました。文章を書きたいと思った事がある人にはおすすめです。
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