シャーロック・ホームズ メアリ女王の個人秘書殺人事件

ケイレブ・カー(著者), 山川美千枝(訳者)

• 販売会社／発売会社: 学習研究社/学習研究社
• 発売年月日: 2006/12/12
• JAN: 9784054031036

商品レビュー

2025/08/08

コナン・ドイル財団公認のホームズ・パスティーシュ作品なだけに、ストーリーは凄く面白い。ホームズ、ワトスンに加えてマイクロフトも登場するし、ホームズの”正典”からの引用も不自然でない程度にちらほら出てきて、ファンへのサービスが手厚いという印象。
テーマが超自然的現象ということもあり、ホームズが幽霊をどのように捉えているかという解釈も興味深かったし、パスティーシュとはいえとてもホームズらしいと思った。
ただまあ個人的には、国を巻き込んだ大騒動よりも小さな不思議な事件に関わっているホームズ作品が好き。

2010/04/18

かつてスコットランド王宮だったホリルードハウスは、当代の女王の静養地。そこで惨殺事件が起こり、国家の要職につく兄マイクロフトからホームズに捜査依頼の電報が届く。

300年前の惨劇を思い出させる事件に、「幽霊を信じている」と言い出すホームズ、戸惑うワトスン。

もしや本当に幽霊の仕業なのだろうか…？というオカルト風味で始まりますが、捜査は物理的に進みます。オカルトがちょっと苦手な私も楽しめました。

物語の序盤に、メアリ女王とホリルードハウスの歴史や、ホームズ原作についての説明があって、予備知識がなくても大丈夫。

酒場での聞き込みでは、とっさの機転を利かせるワトスン。ちょっとぐらい褒めてあげてよホームズさん（笑）。