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参加ガバナンス 社会と組織の運営革新
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日本評論社/日本評論社 |
発売年月日 | 2006/11/25 |
JAN | 9784535584846 |
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参加ガバナンス
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3.5
2件のお客様レビュー
タイトルで、職場の図書館から借りてきた。 参加ガバナンスというのは、範囲があまり限定されていないので、著者も都市工学の先生、建築の先生から経営学の先生まで、様々、内容も、都市計画の住民参加から、起業のCSR、協働組合まで様々。 個別にコメントするほどの知識もないが、この...
タイトルで、職場の図書館から借りてきた。 参加ガバナンスというのは、範囲があまり限定されていないので、著者も都市工学の先生、建築の先生から経営学の先生まで、様々、内容も、都市計画の住民参加から、起業のCSR、協働組合まで様々。 個別にコメントするほどの知識もないが、この発想を、マンパワー、技術力が圧倒的に欠けている被災地の復興主体として考えられないか。 その際に留意すべきこと。 (1)一定の地域のほぼ総意と地権者のリスク参加(出資的なもの)をえた主体であること。 (2)地域の事業計画の作成、事業実施、地域管理までを見通した団体であること。 (3)運営にあたって補助金だのみでなくきちんと収益をあげつつ、その収益の地域に貢献する団体であること。 一般的にいえば、NPO、協同組合が近いが、復興事業の世界でいうと、土地区画整理組合、会社、市街地再開発組合、会社が近い。ただし、組合制度を使うと、資本金がないので、資金の借り入れが難しい。 既存の制度であれば、株式会社でありながら、地域社会貢献を定款できちんと盛り込んでいくまちづくり会社のしたに、事業実施会社、事業管理会社をぶらさげていく形か。 まあ、形にとらわれず、地域のニーズを踏まえた、組織づくりを先導的に進めていくことが大事だろう。
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ゼミの先生から借りた本その二。 例によって一部しか(前半の3分の一程度)読んでいませんが、これまた備忘録として。 ---------------------------- 近年様々な分野で使われるようになった「ガバナンス」という概念について、ローカルガバナンス、コーポレー...
ゼミの先生から借りた本その二。 例によって一部しか(前半の3分の一程度)読んでいませんが、これまた備忘録として。 ---------------------------- 近年様々な分野で使われるようになった「ガバナンス」という概念について、ローカルガバナンス、コーポレートガバナンス、リスクガバナンス、ソーシャルガバナンスなどなど様々な視点から分析し、これらを統合することによって「参加(型)ガバナンス」という考え方を提示することを目的としている。 ガバナンスという考え方が登場してきた背景には都市型社会の成立による人々の生活の多様化を上げることができる。家族関係、地域関係などのコミュニティの変化、非正規社員の増加にみられるような雇用形態の変化などにより社会における個人の位置が様々に変化している。 こうした生活空間の変容に対して中央集権という政治体制では問題に対処しきれなくなり、官僚制の制度疲労・腐敗といった「政府の失敗」が起こっている。さらに社会における資源配分を効率的に行うはずであった市場も失業問題や環境問題の発生のように「市場の失敗」という状況を露呈するに至っている。 こうした従来の制度・メカニズムでは十分に問題解決を行えないという状況の中で、市民活動やNPOが課題解決を行う主体として登場してきたのである。 ここで、従来の政府によるガバメント(統治)という考え方に変わってガバナンスという考え方が登場する。 ガバナンスとはつまり、政府部門、市場部門、個人部門、新たに登場した市民社会部門を加えこれら各部門の新たな関係を構築し、これらを相互にうまく活用することによって「社会問題の解決」を目標に、「社会問題を解決する社会的機械」を創出する、という考え方である。 1990年代以後の「市民参加」 それ以前の市民参加とは異なる部分がある。それは、1990年代の地方分権改革により国と自治体の関係が「上下・主従関係」から「対等・協力関係」に変わったことに表現されるように「分権時代」における市民参加であるという点である。 さらに、国と地方合わせて約800兆円という債務残高による財政が悪化していことを背景に、社会サービスの提供のために市民参加が求められるという状況もある。 市民参加の現状と課題に関する視点 ①「市民参加」は、「市民自治」と「自治体」(政府と議会)を媒介するものである。 →市民が自治体における政策作りに「参加」することは「市民自治」への道である。市民と行政の「協働」という言葉もこうした状況を盛り上げているが、「協働」は問題解決、政策決定・政策実施における「参加の手法」である。それは「市民自治」に到るプロセスの一段階にとどまるものであり、「原則」でも「目的」でもない。したがって「自治体基本条例」のような「協働」のルール化そのものではなく、政策作りの各段階における参加手法を様々に試み実践を積み重ねていくことが重要である。 ②「市民参加」は、地域における市民活動・NPO活動の活発化に支えられるものであり、それによって生き生きとしたダイナミズムを獲得し、地域の「イノベーション」の担い手になりうる。 ③国と自治体の間の権限配分を明確にし、財源移譲を行うことが、「自治体の再構築」を進めるために不可欠である。 まちづくりに関して 「市民参加」や「協働」が比較的進んでいる分野の一つが「まちづくり」である。 「まちづくり」の分野で市民参加が進んだ進んだ背景には日本の土地所有の在り方が挙げられる。日本の都市の土地所有は欧州(とくに北欧)に比べて土地所有が細分化されている。それに対して北欧では都市の土地の大部分を市が所有している。そのために市主導の保全型の都市形成が行われる。 日本では土地所有が細分化されているために、土地利用の強い規制には抵抗が大きい。都市を形成する上でルールをつくり土地所有者にそれを守ってもらうとすれば強権発動ではなく、まず合意形成によって所有者の多数が自己規制できるようなルールを作る必要があった。これが日本で参加型まちづくりが発達している背景の一つであると考えられる。 ---------------------------------- 日本における市民参加論の経緯を改めて確認できたことは良かった。 というか一年近く前に読んでいた松下圭一さんの市民参加論が日本の市民参加論の発展の中でどういう位置づけであり、そもそもどういう意味を持つものなのか、やっと分かってきた気がする。 改めて自分の勉強不足を痛感。
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