マーケティング大進化論 常識がどんどん壊れていく

牧野真【著】

• 販売会社／発売会社: 中経出版/中経出版
• 発売年月日: 2006/11/05
• JAN: 9784806125624

商品レビュー

2016/05/28

1　わかりやすく語る
実に、わかりやすい言葉に　変えて、説明している。
そのことが、この著者のすぐれた　資質なのだろう。
むつかしいことを　むつかしく言うのは簡単だ。
しかし、やさしく言うことは、相当な論議と経験と場数がいると思う。

2　『集客』と『顧客化』
見込み客／新規お客を獲得することと既存客を獲得することは違う。
フロントエンドマーケティングと　バックエンドマーケティング。
集客マーケティングと顧客化マーケティング。
マーケティングの目的は　お客さんの期待に答えていくこと。

3　市場は　どこにあるのか？
市場とは　『消費者のアタマの中』にある。
『モノ』ではなく『イメージ』さらには『スタイル』
夜食市場は　『カップラーメン』と『おにぎり』と『サンドイッチ』がモノであるが
『手軽に夜の時間にお腹がすいたのを解決する』こと。

カテゴリーフィールドはかえられないが　言葉をつくることで
新しい市場が生まれる。『萌え』市場。
栄養ドリンクは　ファイトハツラツのイメージで　
ゆっくり元気になるイメージがない。

ビールなのか？ワインなのか？はっきりしないと売りづらい。
カテゴリーフィールド（正体）をはっきりさせる。

パソコンテレビは　パソコンにテレビがついたのか（個人用）
テレビにパソコンがついたのか（家族用）　

4　価格と品質
『品質の良さはわかりづらいが、価格によって品質は理解される。』

5　Be をめざしたいものだ！
Have 必要　充足ニーズ 　→　紙がない
Do　したい　行動ニーズ　→
Be 　なりたい　到達ニーズ　存在ニーズ→　幸福になりたい
『欲望から商品は生まれない。商品から欲望は生まれる。』

6　企画書とは、
ハートのある　情熱のある提案。
ロジカルシンキングでは　消費者はとらえられない。

7　マーケティングとは
マーケティングは　Market + Ing 　
進行形であり　未来の市場（→未来を予測するチカラ）を見つけることだ。

8　差別化の意味→独自化
『差別化』は　単なる微差かもしれない。
お客様は、それほどの『差』を感じていない。
『差別化ではなく　独自化がいる。』

9　お客様の関心と言うフィルターで分類される。
『こだわるものにはこだわり、それ以外は無関心』
際だった『ひとつだけ』で勝負することが　たくさんに勝つ。

『人間は関心の高い情報は、自分から収集しようとするが、
関心の低い情報は排除する。』

10　ちょっと使った化粧品が売れる？
欲しがるものが　売れる時代。
全部でなくても、中古でもいいのだ。

11　ど真ん中ではなく、重湯作戦がいいのでは。
重湯にする　言葉のつくりかた。

12　戦術は　『Good』を狙い　戦略は　『Great』を狙う。

13　『差』をつくる。
差　が商売になり　利益を生み出す。
距離　を　時間的に短縮する　時間差。距離差。
情報格差　が　利益を生み出す。

14　割安の意味
格安は　価格がメインで　商品がサブ。
割安は　商品がメインで　価格がサブ。

15　メニューがいるのだ。
①定番
②売れ筋
③オススメ
④スペシャルセット

16　Think different
悪いところはみえるが　いいところは見えない。
関連づける。組み合わせる。

そば屋とラーメン屋は違う。
ラーメンは　カテゴリーが細分化される。

19　それで　と　すなわち　Paraphrase
『所有していないものを欲しがり、所有したものはありがたいと思わない』
ポストモダンマーケティング　スティーブンブラウン。

20　お客様をどこに連れて行くのか？
『私をどこに連れて行ってくれますか？』

21　どこにも負けへん　『ミライの商品物語』。

ふーむ。おもろかった。
いい編集能力と言うか、いい言葉使いをしているのぉ。

2009/04/27

マーケティング本はこれが初めてですが、簡単な言葉で書いてあるので、するすると読めます。いかにお客様視点が大事が教えてくれますし、具体的な例えで説明してくれます。個人的にホムペを持っているので、ここで学んだことを転化できないか、すぐに考えられるので、重宝しそうです。

2008/08/19

広告代理店のおじさんが書いたものらしい論調で、内容はすごくわかり易く書いてあるので、読みやすいと思います。

古典的なコトラーさんっぽいマーケティングではなく、どちらかというとＴ.レビットさん的な、トンがったマーケティング論を展開しています。
４Ｐとか３Ｃとか５Ｆの出てこない、現代的な口語体のマーケティング論。

でも、言ってることは間違いではありませんが、
ちょっと飛躍しすぎかも・・半歩先のマーケティング論。