1,800円以上の注文で送料無料

石原愼太郎の文学(6) 光より速きわれら・秘祭
  • 中古
  • 書籍
  • 書籍

石原愼太郎の文学(6) 光より速きわれら・秘祭

石原愼太郎【著】

追加する に追加する

石原愼太郎の文学(6) 光より速きわれら・秘祭

定価 ¥6,270

3,135 定価より3,135円(50%)おトク

獲得ポイント28P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋/文藝春秋
発売年月日 2007/06/30
JAN 9784166416301

石原愼太郎の文学(6)

¥3,135

商品レビュー

5

1件のお客様レビュー

レビューを投稿

2014/09/30

不可知なるもの、肉体感覚の極を追い求めた石原愼太郎の作品集。あまりの素晴らしさに読み終わったあと呆然としてしまった。 この作品集には『光より速きわれら』『秘祭』『聖餐』『肉体の天使』が収録されている。順を追ってレビューを書いていきたい。 『光より速きわれら』はとある暗黒舞踏家の人...

不可知なるもの、肉体感覚の極を追い求めた石原愼太郎の作品集。あまりの素晴らしさに読み終わったあと呆然としてしまった。 この作品集には『光より速きわれら』『秘祭』『聖餐』『肉体の天使』が収録されている。順を追ってレビューを書いていきたい。 『光より速きわれら』はとある暗黒舞踏家の人智を超えた所業を描く。この舞踏家の言葉が完全に肉体に寄り添っていて、非常に感覚的に読み進めることができる。途中で描かれるドラッグによる陶酔も見事な表現だ。そしてラストシーンの完成度の高さ。愼太郎さんらしいといえばらしいが、安心して楽しめる。 『秘祭』は南の島の禁断の祭りを描いた作品。美しい自然と島の住民の心の闇の対比が素晴らしい。伏線回収も申し分なく、衝撃のラストは必見。すごすぎて読んだあと力が抜けてしまった。 『聖餐』は世間への復讐のためにとある非合法なヴィデオの制作に全てをなげうつ男たちを描いた異色作。クライマックスではこの巻の中で最高潮の盛り上がりを見せる。口に出すのもためらわれるほどの純粋行動を追求した作品。短編なのですぐ読める。是非『秘祭』の興奮冷めやらぬ状態で読んで欲しい。 『肉体の天使』はバイクレーサーから日本スタントマンの草分けとなった二輪レーサーの物語。この作品集の中で最も感覚的な言語で書かれている。慣れるのに時間がかかるが、一度慣れてしまえばスラスラ読むことができる。 あとがきも秀逸。解説者はこの作品集を「きれいな小説」と呼んでいる。詳しくは是非全て読み終わったあとに解説を見て欲しい。腑に落ちると思う。 愼太郎さんのことが嫌いな人、多いと思うが食わず嫌いはせずにぜひ読んで欲しい。めくるめく悪夢のような小説世界を楽しんで。

Posted by ブクログ

関連ワードから探す