1,800円以上の注文で送料無料

  • 中古
  • 店舗受取可
  • 書籍
  • 書籍

秘花

瀬戸内寂聴【著】

追加する に追加する

定価 ¥1,760

¥110 定価より1,650円(93%)おトク

獲得ポイント1P

在庫あり

発送時期 1~5日以内に発送

店舗受取サービス対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!

店舗到着予定

6/2(日)~6/7(金)

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社/新潮社
発売年月日 2007/05/14
JAN 9784103112228

店舗受取サービス
対応商品

店舗受取なら1点でも送料無料!
さらにお買い物で使えるポイントがたまる

店舗到着予定

6/2(日)~6/7(金)

商品レビュー

4.1

9件のお客様レビュー

レビューを投稿

2015/02/03

あとがきで川上弘美は「今あるすべて、生きてきた八十五年の歳月のすbゔぇてを、瀬戸内寂聴という小説家は『秘花』に注ぎこんだのだ。八十五年分の試行錯誤と絶望と挫折と喜びと充実を経て書かれた小説。一人の小説家が一生に一回しか書き得ない小説」と絶賛してる。読者としては誠に奇特な本に巡り会...

あとがきで川上弘美は「今あるすべて、生きてきた八十五年の歳月のすbゔぇてを、瀬戸内寂聴という小説家は『秘花』に注ぎこんだのだ。八十五年分の試行錯誤と絶望と挫折と喜びと充実を経て書かれた小説。一人の小説家が一生に一回しか書き得ない小説」と絶賛してる。読者としては誠に奇特な本に巡り会えた物である。 絶賛してある通り良い作品である。世阿弥が何者であるか知らなくても人間の生き方としては多いに参考になる小説である。 作中で瀬戸内は自らを振り返るようにこう書いている 「仏教の語に『出離者は寂なるか、梵音を聴く』という言葉がある。(略)出離者は心の煩悩の炎を沈静して、浄寂の境地にいる。乱れのない浄寂の心にこそ、梵音がおごそかに聞こえてくるという」 瀬戸内はこの作品で寂聴の境地に至ったのかもしれない。

Posted by ブクログ

2014/03/18

(2014.03.15読了)(2009.01.31購入) 『風姿花伝』の紹介本を読んだので、この機会に世阿弥を主人公にした小説を読んでしまおうと、手にしました。 本を買うときは、その本に興味があって、いつか読むつもりで買うのですが、積読本が山のようにある状態では、いつ読むかという...

(2014.03.15読了)(2009.01.31購入) 『風姿花伝』の紹介本を読んだので、この機会に世阿弥を主人公にした小説を読んでしまおうと、手にしました。 本を買うときは、その本に興味があって、いつか読むつもりで買うのですが、積読本が山のようにある状態では、いつ読むかというタイミングがなかなか難しいものです。 買ってすぐ読めるものと、いつまでたっても読むタイミングが計れないもの、近々読むつもりで、手元に置いているけど、いつの間にかほこりにまみれ、どこかに隠れてしまうもの、読もうと思って探しても見つからず、読むのをあきらめてしまうもの、どこかにあるはずだけど図書館から借りて読むもの、様々です。 世阿弥の生涯にわたっての本と思っていたのですが、違っていました。随所に回想シーンがないわけではないのですが。 佐渡に流されて、そこにわたってゆく旅のシーンから始まり、佐渡での生活が綴られています。最後の章は、世阿弥がなくなった後にその息子が訪ねてきたので、晩年の世阿弥をみとった女性が、世阿弥の晩年の生活を語って聞かせる、という構成になっています。 観阿弥が、生きており、世阿弥が成長しつつある頃は、観世流は、隆盛をきわめたようですが、だんだん、世阿弥の弟とその子どもに、人気を奪われていったようです。 とどめは、佐渡への配流ということになります。島流しの理由は不明です。 島流しに遭った時は、72歳。80歳近くまで生きたようですが、だんだん耳が聞こえないようになり、目も見えなくなったようです。年をとるとは、そういうことでもあります。 観阿弥清次 観世三郎清次 世阿弥元清 幼名・鬼夜叉 藤若 椿 妻 三郎元重 弟四郎の子(養嗣子) 十郎元雅 次男 元能 三男 千浪 娘 金春禅竹(氏信) 娘婿 沙江 佐渡での世阿弥の世話係 足利義教 将軍 鹿苑院 大樹 足利義満 高橋殿 大樹さまの愛妾 佐々木道誉 ●男時女時(15頁) この世の時には男時と女時があるのだ。男時はすべてが勢いづく上向きの時、女時とはその反対の、すべての勢いが衰え、不如意になる時だ。 ●人気(86頁) 「人気は移り気だ。万人に認められる人気の絶頂期などは、ほんの瞬く間だと覚悟しておいた方がよい。しかし勝負は死ぬまで続く。いや、死んでからも勝負だ。誰の芸が後世まで語り継がれるかは神のみぞ識るだ」 ●花とは(238頁) 「色気だ。惚れさせる魅力だ」 ●「幽玄」とは(239頁) 「洗練された心と、品のある色気」 ☆関連図書(既読) 「世阿弥『風姿花伝』」土屋惠一郎著、NHK出版、2014.01.01 ☆瀬戸内晴美さんの本(既読) 「美は乱調にあり」瀬戸内晴美著、角川文庫、1969.08.20 「諧調は偽りなり(上)」瀬戸内晴美著、文芸春秋、1984.03.01 「諧調は偽りなり(下)」瀬戸内晴美著、文芸春秋、1984.03.01 「源氏物語の女性たち」瀬戸内寂聴著、NHKライブラリー、1997.11.20 「白道」瀬戸内寂聴著、講談社文庫、1998.09.15 「いよよ華やぐ」瀬戸内寂聴著、日本経済新聞・朝刊、1997.12.01-1998.12.13 「釈迦と女とこの世の苦」瀬戸内寂聴著、NHK人間講座、2000.04.01 「藤壺」瀬戸内寂聴著、講談社2004.11.24 「日本を、信じる」瀬戸内寂聴・ドナルド・キーン著、中央公論新社、2012.03.11 (2014年3月18日・記) (「BOOK」データベースより)amazon 『風姿花伝』『花鏡』などの芸論や数々の能作品を著した能の大成者・世阿弥。彼が佐渡へ流されたのは、七十二歳の時だった。それから八十過ぎまでの歳月の中、どのように逆境を受け止め、老いと向き合い、そして死を迎えたのか―。

Posted by ブクログ

2010/04/12

結果的には身内・一族に対する煩悶が占める部分が大きい割りには、そこの背景(関係性?)を投げちゃっているので、それで物語の展開に違和感を感じてしまうんじゃないかと思うのよ。年を経て儲けた子供達が可愛い。意図せずして甥をないがしろにしてた…そりゃあねぇ。 あれでは、なんで弟(というよ...

結果的には身内・一族に対する煩悶が占める部分が大きい割りには、そこの背景(関係性?)を投げちゃっているので、それで物語の展開に違和感を感じてしまうんじゃないかと思うのよ。年を経て儲けた子供達が可愛い。意図せずして甥をないがしろにしてた…そりゃあねぇ。 あれでは、なんで弟(というより甥)一家と袂を別つような羽目になったのかの納得いかないような。納得の得られないまま、こっちが没落したあっちが盛り上がっているじゃあなぁ。そこら辺をして「置いてきぼり小説の感、否めず」と思ってしまう。 描きたいのはそこじゃないんだよ、と言われてしまえばそうなんだろうけど・・・。あくまでも世阿弥と佐渡に徹底してるのかも知れないし。 だから、語るべき部分が違うんだよ、という事を理解しつつもあえて言えば、杉本苑子の「華の碑文」では、一族の分裂の説明と、元となった背景が、キチンとなされているんだよな、と。瀬戸内寂聴のこれは、キャラクター付けも漠としているからか、その辺も漠。 言い方を悪くすれば、「歴史的にそうなんだから、物語の流れとしてそうなっただけ」という程度の展開。気にならなければ気にならないだろう。だってそれはそういう風に定められている流れなんだから。でも、わたしはそういう辺りを気にする。それだけの話。 あれが、第三者ないし他者の目から観た描写ならば、内側でなにが起きているのかわからないという漠とした展開でも気にはならないんだろうけど、世阿弥一人称語りにもかかわらず、漠然としているから、なんかモヤモヤが残るんじゃないかなー。 でもあれ、エロティックな描写の部分が、充分見どころ読みどころだと思うので……どーせムッツリスケベだもん。

Posted by ブクログ

関連商品

最近チェックした商品