ヒトラーに抱きあげられて あるドイツ人少女の回想記

イルムガルド・A.ハント【著】, 菅野圭子【訳】

• 販売会社／発売会社: 松柏社/松柏社
• 発売年月日: 2007/03/03
• JAN: 9784775401217

商品レビュー

2015/03/05

失業とインフレ。・
これがドイツをヒトラーに走らせた。
民族の浄化政策は国家ｇあ率先して行うことも強調されていた。
ごく普通のドイツ人は上層部の方針に異議を唱えることはなかった。
反ユダヤ主義は知らずうちに体にしみこんでいった。

2008/06/30

普通に暮らしていた場所がいつのまにか「ヒトラーのお膝元」になっていたドイツ人が振り返る少女時代。
タイトルは別にヒトラーと親しかったとかじゃなくて、ヒトラーの凱旋を沿道で見ていたら「子供を抱き上げる総統の写真」に使われただけ。

ヒトラーをまつりあげたのは普通に生きている普通の人たちで、日常に不満があるだけで憎しみに駆られているわけじゃないってのがとてもとても恐ろしい。
著者の周りの大人たちは別に熱心な党員じゃなくて、ただ現状に不満だから誰か変えてくんないかなヒトラーに期待、とか、ヒトラーうさんくさいあいつヤバくね？と思いつつ思うだけだったりするだけ。

私が知っている今の日本とそうそう違わない（むしろとても似ている）ことも怖くてしかたない。
気づかずに熱狂する人たち。気づいても声を上げられないこと。
自分は多分気づけると思う。だけど、気づいていても口パクでハイルヒトラーくらいは言いそうだ。