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リベラルなナショナリズムとは
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リベラルなナショナリズムとは

ヤエルタミール【著】, 押村高, 高橋愛子, 森分大輔, 森達也【訳】

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リベラルなナショナリズムとは

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 夏目書房/夏目書房
発売年月日 2006/12/25
JAN 9784860620585

リベラルなナショナリズムとは

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商品レビュー

3.3

3件のお客様レビュー

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2021/07/25

健全なナショナリズム。ナショナリズムや民族自決は、植民地支配を終わらせるために大きく貢献した。思想は過度に追求すると災禍をもたらす。マルクス主義、自由主義。ナショナリズムもそう。リベラリズムのいう個人の選択の自由は、集団的価値を前提とする。人権でさえも人権文化を想定している。自由...

健全なナショナリズム。ナショナリズムや民族自決は、植民地支配を終わらせるために大きく貢献した。思想は過度に追求すると災禍をもたらす。マルクス主義、自由主義。ナショナリズムもそう。リベラリズムのいう個人の選択の自由は、集団的価値を前提とする。人権でさえも人権文化を想定している。自由・平等・公正と両立するナショナリズムがある。ヤエル・タミールTamir『リベラルなナショナリズムとは』1993 ナショナリティは「自分は何者か」の型を与える。民主的な議論において、見解の異なる人々が公共の利益を追求するためには、お互いへの信頼・連帯意識(ナショナリティ)が必要。▼再分配政策を可能にするためには、連帯意識・不遇な同胞への共感(ナショナリティ)が必要。同胞に負う義務は人類に負う義務とは異なる。福祉は自国民が優先、に反対する人は少ない。再配分への動機づけとして同胞への愛着や信頼が必要。▼ナショナリティは固定されておらず、社会的に構築される。ナショナリティを固定的なものと捉え、個人の権利よりもまとまりを重視する保守的なナショナリズムとは異なる。▼急進的な多文化主義者は「ナショナリティは差異を無視して、同質化を強要している」とし、その解体を目指している。しかし、ナショナリティとマイノリティは共存できる。自由に討論をし、少数派の意見も反映しながらナショナリティは構築される。よりリベラルで民主的なナショナリティを考えることができる。ナショナリティが解体されると、集団同士の連帯(全体としてのまとまり)が失われ、集団同士が互いに疑心暗鬼になり、結局はマイノリティ集団の排除につながってしまう。▼教育により公民道徳を次世代に教えることが大切だ。エスニック教育などで差異を過度に強調すると、反社会的な効果を生む可能性がある。デイヴィッド・ミラーMiller OX

Posted by ブクログ

2013/12/21

アイデンティティや多文化共生について興味があっていろいろ読み漁っているうちにたどりついた一冊。 訳者あとがきで押村先生が言及されているように、ナショナリズムについて、超克すべき前世紀の遺物である、ととらえがちな日本人にとって、とても大事な価値観を提供してくれる本だと思います。 ...

アイデンティティや多文化共生について興味があっていろいろ読み漁っているうちにたどりついた一冊。 訳者あとがきで押村先生が言及されているように、ナショナリズムについて、超克すべき前世紀の遺物である、ととらえがちな日本人にとって、とても大事な価値観を提供してくれる本だと思います。 リベラリズムとナショナリズムという、今日においては、ともすれば対立する概念と考えられる2つの思想がお互いに関係していることを示している。リベラルナショナリズムのような概念は以前からあったが、それに論理的説明を与えようとする試み。 近代からの、「国民国家」や「明確な国境」という概念が現代まで続く果てしない紛争・戦争の原因なのではないかという感覚はこれまでも漠然と抱いていたし、ナショナルな感情の過度の称揚の危険性についてもいつも思っているので、本書で提示されている”リベラルナショナリズム”という概念は個人的にとてもすっと入ってくる考え方でした。 著者も言及しているように、ヨーロッパやアフリカの事例をみても、いくらネーション単位で領域を細分化して区切り国民国家をつくろうとしても、完全に1ネーションの領域などあり得ないし、必ずマイノリティというものは生まれると思う。そういう意味で、やはり国民国家の追求というのは既に限界がきているとやはり思ってしまう。 ナショナルな意味でのマイノリティが、できる限り平等な権利を得るためには、国家という単位を越えた地域機構の存在が必要という著者の主張。国際連合United Nationsが実質的な意味では、United States(そしてそれぞれのStateは多数派のNationによって動いている)でしかないので、少数派のNationが、少数派であることを理由にして不利益をうけないようなそんな仕組みがあればよいという。 著者がこの著書を書き上げて20年経った今日。EU(著者が執筆時はEC)という壮大な実験の進捗状況について、著者がどういうふうに考えているのか知りたいなと思います。 本書において一点気になることは、著者が明示しているとおり、リベラリズムを基軸にして、ナショナリズムの言葉をリベラルのために翻訳する、というやり方をとっているということ。本文中でも述べられているとおり、ナショナリズムの最終的な目標は文化的なものであり、政治的なものは目標達成への手段でしかないのは確かだと思う。ただ、イスラームをはじめとして、不可避的に政治的なものを包含する文化・宗教があるのが現実。リベラルというのは、あくまで欧米的・キリスト教的概念が基軸にあるわけで、そのあたりが本当に難しい部分だなと思います。著者も当然感じていることだとは思うのですが、欧米諸国が無理に自らの価値観を他の地域に押し付けようとしていることが時に気になる私にとっては、やはりちょっとひっかかってしまいました。 われわれ日本人も当然含めて、世界の人々が本書に示されているような、他文化への配慮と尊重の気持ちをもって生きて行けばどんなに素晴らしい世界になるのかな、と思います。そういった世界に少しでも近づいていけるように自分にできることは何かと常に考え続けて行きたいです。 非常にいろいろなことを考えさせられる良書でした。

Posted by ブクログ

2007/05/21

読破断念。1行1行、私の読解力を超える文章の羅列・継続で、何度同じ文章を読み返しても頭に入りません。2割ほど読み進んでみましたが、読書放棄といたします。

Posted by ブクログ

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