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新編 新宗教と巨大建築 ちくま学芸文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房/筑摩書房 |
発売年月日 | 2007/06/10 |
JAN | 9784480090812 |
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新編 新宗教と巨大建築
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新編 新宗教と巨大建築
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商品レビュー
4.3
4件のお客様レビュー
7月に天理の街を見に行って「宗教建築とか宗教都市って面白いよなぁ」って思ったので読んでみた。 19世紀以降に生まれた新宗教では、どんな時期に、どんな意図で、どんな建築が造られてきたのかを仔細に調査してまとめた本。私はただの好奇心で「奇怪な」宗教建築を見るのが好きなんだけど、この...
7月に天理の街を見に行って「宗教建築とか宗教都市って面白いよなぁ」って思ったので読んでみた。 19世紀以降に生まれた新宗教では、どんな時期に、どんな意図で、どんな建築が造られてきたのかを仔細に調査してまとめた本。私はただの好奇心で「奇怪な」宗教建築を見るのが好きなんだけど、この本の著者はそういう怖いもの見たさではなく、先入観を捨てて丁寧に取材している。 天理教の聖地「ぢば」に建つ神殿や、瓦屋根のビル群「おやさとやかた」については特に詳しく解説されている。似たような時期に生まれた金光教や大本教についても、天理との比較を交えて語られている。 「真光」系列の宗教の神殿はどこもかなり独特なそり返った屋根を持ち、不思議な形をしているが、これは真光が生まれる母体となった大本教の遺伝子を受け継いでいるらしいってのが面白かった。今の大本教の建築はわりとスタンダードな和風のものなのだけど、戦前に強い弾圧を受けて破壊される前の、出口王仁三郎が直接関わった建築はかなり独特だったらしい。…見てみたかったな。 オウム改めアレフの建物についても実際に取材して紹介している。事件以降世間からの風当たりがたいへん厳しくなっており、意外にも取材や撮影については比較的オープンな姿勢のようだ。 明治以降の神社建築や寺院建築の流れについても取り上げている。関東大震災の後、神社を耐火性のコンクリート造にしようという話も出たが結局木造のままだった、とか、寺院建築の方が新しい建築技法を柔軟に取り入れた、とか。 海外についても、ベトナムのカオダイ教やアメリカのモルモン教の聖地を取材している。カオダイ教はホーチミンのついでにツアーで見に行ったことがあるのでとても興味深く読めた。アメリカのソルトレイクシティは「20年ぐらい前に冬季オリンピックやってたよね」っていうぐらいの認識しかなかったけど、砂漠の真ん中にモルモン教徒が一から作った街なのだと初めて知った。ここも一度見に行ってみたいな…。 いろいろと好奇心を満たしてくれる、他にはないタイプの本だった。
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天理教やPL教団、大本教など国内の新宗教を中心に、教義や教団の沿革など参照しながら、彼らの建築や都市計画を、読み解いた一冊。たんに建築物を評論するだけでなく、社会と宗教の関わりについて切り込んだ内容になっている。 いちばんページ数を割かれているのは天理教。その都市計画は圧巻で、...
天理教やPL教団、大本教など国内の新宗教を中心に、教義や教団の沿革など参照しながら、彼らの建築や都市計画を、読み解いた一冊。たんに建築物を評論するだけでなく、社会と宗教の関わりについて切り込んだ内容になっている。 いちばんページ数を割かれているのは天理教。その都市計画は圧巻で、天理市にある「甘露台」という聖地を中心に、約870m四方に68棟を建て巡らすという広大な「おやさとやかた構想」を1954年から進めているそうだ。2014年の時点で26棟ができているそうで、日本では宗教建築以外では考えられないプロジェクトではないだろうか。そりゃあ、天理市の名前の由来にもなるわな……。見てみたくなった。 弾圧された大本教も面白い。建築物はすべて燃やされて、いまは残っていないものの、デザインはアッパーでやばい。出口王仁三郎のエピソードもいちいちテンションが高く、怪人ぶりが伝わってくる。あと、丹下健三が同時期に手がけたオリンピック競技場と創価学会の大石寺本堂を比較しながら、デザインの類似性と評価の違いを指摘しているのは、スリリングだったな。 比較対象として、近代以降の寺社や戦前の植民地に建てられた神社、海外の事例としてモルモン教などが紹介されているのもよい。さまざまな新宗教の概観がざっくりと記されていて、新宗教のガイドとしても読める。オウムの施設に言及した章もあり、サリン事件の実行犯が死刑されたいま(2018年夏)のタイミングで読むのにぴったりだった。
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国内・海外の主要新宗教の生い立ちを建築を中心に書かれてる。 文中に 「単なる成金の豪華な建築ではなく施工の精度も高い」 ってあったけど、なるほど確かに。 各教団の「空間」のとらえ方は興味深いし、 教祖を失った信者にとって、そういった空間、 どこよりも豪華で統一感と個性のある建築...
国内・海外の主要新宗教の生い立ちを建築を中心に書かれてる。 文中に 「単なる成金の豪華な建築ではなく施工の精度も高い」 ってあったけど、なるほど確かに。 各教団の「空間」のとらえ方は興味深いし、 教祖を失った信者にとって、そういった空間、 どこよりも豪華で統一感と個性のある建築が存在するというのは 凄く心の支えになると思った。 個人的に見てみたいのは 天理の「おかえり」の空間はもちろんのこと、 世界真光文明教団の主座世界総本山御殿、 金光教の福岡高宮教会。 んでハワイの金閣寺と平等院。 モルモンの「白い夜」の儀式は衝撃的だったし、 ヴェトナム行く前にカオダイ教マスターしとけばよかったーと思った。
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