前夜のものがたり

藤田宜永【著】

• 販売会社／発売会社: 講談社/講談社
• 発売年月日: 2006/07/31
• JAN: 9784062135528

商品レビュー

2015/11/16

女の家に住み着くような生活で、昔の女の姿を見てからざわついた雨の心中。
自分の不倫が原因で、娘は今は風俗にいると知り思うこと。
妻と愛人に共謀されて突き放される夜。
仕事で忙しい妻と蟹を食べながら、彼女の恋人は自分の友人だと知る気持ち。

バーのママに芽生えた気持ち、親友との恋敵。
風俗嬢の本性と訳あり婚。
疎遠だった父と若い女の意気投合する様。
円満な家族と時々思う心細さのすき間を埋めてくれた人。

物語が始まる前兆。

一緒にいたいけれど結婚はしない、円満な家庭は物足りない、
セックスは好きだが子どもはいらない、駆け引きは好きだけど修羅場はキライ
男にとって女という生き物は都合のいいモノでしかないような言い方。

ちょっとあまりにも独りよがりな部分が多いかな～。
誰も得しない話)^o^(

2013/06/15

やっぱり上手いなあ、と思う。シチュエーションの作り方が抜群なあと感じた。プロットも、結構ありきたりな終わり方を予想させながらも、必ず一捻りあって、それもなかなか納得感がある。
ただ、主人公の人物造形がワンパターンのので星四つとした。

2009/02/11

その書名どおり「前夜」までの物語を集めた短編集。家出した娘に許しを請いに行く前夜、離婚の前夜、何を考えどんな決断を下すのか。結末はすべて書かれていない。